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みなさんこんにちは。
神奈川県川崎市武蔵小杉駅で鍼灸院をやっています、武蔵小杉鍼灸接骨院 院長の石丸です。
当院では日々様々な症状の患者さんがいらっしゃいます。今回はその中でも耳の症状にフォーカスを当ててお話していこうかなと思います。
本日は【突発性難聴】について東洋医学的な説明も交えて解説していきます。
このブログでは、私のこれまでの突発性難聴を施術してきた経験からの考え方、当院での実際の施術法、また突発性難聴でよく使うおススメのツボの順番で書いていきます。
突発性難聴の症状と原因
まず初めに突発性難聴の症状について書いていきます。
ほとんどの症状は片側に起きます。1番多く聞く症状としては耳閉感ですね。「耳がこもる」とか「塞がったように感じる」と仰る方、他には耳鳴りですね。また圧迫感などの症状を感じる方もいらっしゃいます。それに加えて、響くような感じやめまいを伴うこともあるようです。
突発性難聴の原因は、耳の中にある、有毛細胞という音を脳に伝える細胞があります。この有毛細胞が何らかの理由で傷ついて症状が出ると考えられています。
有毛細胞に傷がつくということですが、その傷つく原因としてはウイルス、ストレス、過労、睡眠不足と言われています。
東洋医学からみた原因
さて、この突発性難聴を東洋医学的にはどう考えているかということですが…当院では【五臓の働き】という東洋医学独特な考え方で施術しています。
五臓というのは肝臓・心臓・脾臓・肺・腎臓の五つで五臓になります。肝、心、脾、肺、腎それぞれのツボが体の中で繋がっていると考えていて、私たちは常にツボの働きによって消化、吸収、尿の生成や睡眠サイクルなどの生理作用が行われていると考えてます。
これが上手く働いていると元気で何の症状もでないのですが、どこかのツボの流れが悪くなると生理作用が上手く機能せず不調として体調に現れます。突発性難聴ですと腎と肺のツボを使うことが多いことから、肺や腎のツボの働きが落ちて起きるということになります。
肺のツボは肺って言うくらいなので呼吸器と深く関りがあります。その他にも自律神経を整えるのにも役目を担っていますので、突発性難聴で肺のツボを使うケースもあります。
腎のツボは体の中の水分の調整をしているツボですが、耳の機能にも関係してくるので突発性難聴と聞いたらまずはこのツボを考えます。
当院での施術
当院ではどのように施術していくかと言いますと、体中にある腎や肺の機能を高めるツボを使い下がってしまった機能を戻そうとします。最初に行うカウンセリングや脈、お腹の状態から腎と肺のどちらをメインで施術するかを決め、そこからその方に合ったツボを選んでいきます。
私が思うポイント
この突発性難聴ですが、時間との勝負とよく言われています。私の経験上ですが、大体1~2か月くらいで症状が固定されていきまして、3か月目以降の症状の改善というのがとても難しくなってくるかなと思います。ですからご自身が突発性難聴を発症したり、知り合いが突発性難聴になったと聞いた際には、まずは専門医のとこに相談しに行っていただいて、そのあとにお近くの東洋医学専門の鍼灸院にご相談されるのがいいんじゃないかなと私は思っています。
このブログを見ていただいてる方は、突発性難聴に困っている方や、もしかしたら突発性難聴じゃないいのかな~とか、友達が突発性難聴で困ってるとかそういう方が多いと思います。突発性難聴は本当に時間との勝負なので、迷っている暇はありません。
まずは専門医に行って診断受けて適切な処置を受ける!そして、東洋医学専門の鍼灸院で体の機能を上げるのが完治への近道だと私は思っています。
突発性難聴におススメのツボ
それでは、最後に突発性難聴の方におススメのツボのご紹介をしていきます。
それは、耳たぶの裏にある翳風(えいふう)というツボになります。
場所は、耳たぶの裏ですね。耳たぶの裏に乳様突起という骨があります(詳しくはブログの最後にありますYouTubeをご覧ください)この乳様突起の前側の凹み、ここが翳風になります。
耳鳴りや難聴など耳の症状の方によく使うツボになります。この翳風の緊張を取ってあげるというのを意識して押すのがいいと思います。この翳風らへんの緊張しているところを見つけて息をふーっと吐きながら押す。痛気持ちいいくらいで押すのがいいと思いますね。大体5秒くらい押していただいて、これを3セットくらいやっていただきたいですね。
ツボの押し方の動画やブログもありますので参考にしてください。
YouTube⇒ツボの押し方のコツ
ブログ⇒ツボの押し方のコツ
まとめ
・東洋医学的な考え方の当院の突発性難聴の施術方法としましては、主に腎と肺のツボを考えます。
・突発性難聴は時間との勝負なので、ご自身が突発性難聴かな~思ったり、知り合いが突発性難聴っぽいなとなったら、まずは専門医へ行っていただいて適切な処置を受け、そのあとに東洋医学専門の鍼灸院にご相談されるといいと思います。
・突発性難聴の方におススメのツボは、耳たぶの裏の翳風(えいふう)ですね、翳風のところの緊張を取るというのがすごくいいと思います。
本日は突発性難聴における鍼灸施術について解説していきました。
最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さんこんにちは。武蔵小杉鍼灸接骨院の石丸です。
本日もブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は「後鼻漏解消ツボ3選」こちらを紹介していこうと思います。
以前にも後鼻漏のツボをYouTubeで紹介しているのですが、その動画の反響が思いのほかありました。それだけ後鼻漏で悩まれている方が多いということですよね。そこで今回は他の後鼻漏におススメのツボがありますので、そちらを紹介していきます。
今回のブログでは⒈後鼻漏の説明 ⒉後鼻漏の原因 最後に⒊後鼻漏解消におススメのツボを3つ紹介していきます。
⒈後鼻漏とは
それでは最初は後鼻漏の説明です。
後鼻漏とは鼻水が喉に落ちてくる状態ですね。鼻水が鼻の前に出てくるのを前鼻漏、喉の方(後ろ)に落ちてくるのを後鼻漏といいます。喉の奥にドロドロしたものが貼りついているような不快感、粘り気のある痰、口臭が気になるなどの症状が表れる方もいらっしゃいます。1番よく耳にする症状としては、喉の奥にねばねばしたものが貼りついていて気持ち悪い、ドロッとしたものが鼻から流れ落ちてくるのが不快という症状ですね。
当院では、このような後鼻漏で不快な思いをしているという相談をよく受けます。先にも述べた通り、後鼻漏は鼻水が喉の奥に流れてくるので、鼻水を口から吐き出すか飲み込むかしか解決法がないんですよね。ですから、ひどい人になると日常生活に支障をきたします。夜眠れない、食事がしにくいなどの症状から、とてもひどい人になると息がめちゃくちゃ吸いにくい、それがより酷くなると呼吸困難になりますので本当にツラいと思います。
⒉後鼻漏の原因
ここからは東洋医学での“後鼻漏の原因”について説明していきます。
東洋医学で後鼻漏について考えますと、胃腸の弱りか呼吸器の弱りと考えます。
東洋医学には五臓の働きという考え方があります。五臓とは肝臓と心臓と脾臓と肺と腎臓の5つです。東洋医学ではその5つを肝、心、脾、肺、腎と呼び、この五臓を基本として病いついて考えていきます。
人体の中でこの五臓が日々働いていると考えるのですが、この中で胃腸の機能を指すのは脾、呼吸器を指すのは肺となります。つまり、この脾か肺が弱って後鼻漏の症状が出てると考えます。
それでは、脾と肺をそれぞれ説明していきます。
脾のタイプ
まずは胃腸の弱り、脾のパターンからです。
東洋医学には「脾は痰を発生させる源であり、肺は痰を貯蔵する器である」という言葉があります。脾は先ほど言ったように、胃腸の機能のことです。本来体に必要な水分は胃腸で作られ肺にためて全身に運ばれると東洋医学では考えます。胃腸の働きが弱いと消化吸収が悪くなるのと同時に水の処理機能も下がるため痰(水が停滞してドロドロになったもの)がたまりやすくなります。
つまり胃腸の調子(脾)が悪いと痰が溜まりやすく後鼻漏の症状が出やすくなると考えます。この胃腸が弱った状態を脾虚(ひきょ)と呼びます。脾虚の方に多い他の症状としては主に疲れやすい、食欲がない、空腹感が無い、体が重だるい、日中眠気が出るなどがあります。食後に後鼻漏が悪化する人はこのタイプだと思います。これがひとつ胃腸の弱りのタイプですね。
肺のタイプ
次に呼吸器の弱りのタイプです。後鼻漏は鼻という漢字が使われるだけあって呼吸器と関係していると考えます。
東洋医学では鼻の機能を担当しているのが肺になります。脾と肺は親子の関係にあるので肺は脾から元気をもらって助けてもらっています。脾が弱ると肺を助ける元気もなくなるので、脾が弱ってから肺も芋ずる式に弱るパターンもあります。
肺の元気がなくなると呼吸機能の低下が起こりますが、これを肺虚(はいきょ)と言います。肺虚の方に多い症状は咳や鼻炎息切れや風邪をひきやすいなどがあります。また、この肺が弱ると水分を全身に送る機能が落ちますので鼻水などがよく出やすくなります。
以上の2つのパターンからなると私は考えますね。
⒊後鼻漏解消のツボ
それでは今回の本題、後鼻漏解消におススメのツボを3つ紹介します。
ツボは額にある上印堂(かみいんどう)と鼻の横にある巨髎(こりょう)、もう一つ鼻の横にある迎香(げいこう)です。後鼻漏には、この3つのツボをおススメします。
上印堂
まずは上印堂です。こちらは以前も後鼻漏のツボとしてご紹介していました。
YouTube⇒後鼻漏の【改善方法】とオススメの【食べ物】【ツボ】の紹介。
ブログ⇒【後鼻漏】を改善するツボ
鼻の症状の時にはよく使うツボなのですが、後鼻漏でもよく使います。
場所は眉毛と眉毛の間から少し上の方に撫で上げた時に押してツーンとするところですね。ここが上印堂になります。
こちらを優しく押してもらってもいいですし、私がよくおススメするあずきの力などの低温のカイロを使って温めてもらってもいいと思います。敏感なところなので火傷しないように気を付けてください。
巨髎
次におススメするツボは鼻の横にある巨髎です。
巨髎は鼻水の排泄をスムーズにしたり、鼻通りをよくしたり、蓄膿症にも使われるツボです。それと合わせて胃の機能も上げてくれるツボなのでここを選びました。
場所は瞳孔線上、黒目の縦のライン上になります。瞳孔線上の尾翼下縁と同じ高さ。
尾翼下縁は鼻のこの高さ。この高さの瞳孔線上の場所。ここが巨髎。押すとちょっとツンと痛いのでここを優しく押してあげます。
迎香
もう一つおススメのツボは鼻の横にある迎香。迎える香りと書きます。
ツボの効果は宣通鼻竅(せんつうびきょう)といい、鼻の穴を通すことや鼻の疾患によく使われるツボです。合わせて大腸のツボのグループに含まれます。大腸は肺と表裏の関係にありますので、大腸を良くすると肺の機能も良くなると言われています。そんなわけで、このツボを選びました。
ツボの場所は小鼻の外側の凹み。これも、この辺りを押してツーンと響くところ。そこが迎香です。迎香の場所を見つけたら軽く尾翼と平行にこするように刺激します。
ツボの押し方のコツも過去に上げていますので参考にしてください。
YouTube⇒ツボの押し方のコツ
まとめ
本日のまとめです。
後鼻漏とは鼻水が喉に落ちてくる状態。
原因は東洋医学では胃腸の弱りか、呼吸器の弱りと考えられています。
後鼻漏におススメのツボは額にある上印堂、鼻の横にある巨髎、もう一つ鼻の横にある迎香がおススメのツボです。
本日は後鼻漏におススメのツボを3つ紹介しました。
みなさん、こんにちは。
武蔵小杉鍼灸接骨院 院長の石丸です。
本日は寝ても寝ても眠い、そんな春の睡気について東洋医学的な考え方も交えて解説していきます。
近頃、どんどん春の陽気になってきて過ごしやすいなと思っているのですが、この時期になると患者さんからよく、このような相談を受けるんです。「眠い、とにかくボーッとする」「日中も眠くて仕事にならない」「いつもは大丈夫なのに、この季節だけ朝が起きられない」など、睡眠の相談が一気に増えます。そこで今日のブログは ⒈春が眠い原因 ⒉春の睡眠のコツ ⒊春におススメの食べ物 最後に⒋寝ても寝ても眠い時におススメのツボを紹介していきます。
春の眠気で悩まれている方の、解決のヒントになれば幸いです。
⒈春が眠い原因
ではまず、春が眠い原因から解説していきます。
私は原因は大きく分けて3つあると考えてます。①寒暖差 ②環境の変化 ③肝の弱りです。3つめは東洋医学的な考え方となります。
それでは、1つずつ説明していきますね。
①寒暖差
まずは1つめの寒暖差です。春の陽気は三寒四温と言うだけあって、春らしくポカポカして暖かい日もありますし、花冷えと言われるように肌寒い…よりも体感では寒く感じる日もあります。春は1年の中で最も寒暖差が激しい季節と言われ、この寒いや暖かいを繰り返すと体が気温差についていけず自律神経が乱れやすくなると言われてます。
自律神経とは日中の活動モードの時に活発になる交感神経と、暗くなってからのリラックスモードの時に活発になる副交感神経があります。自律神経はこの二つからなります。この二つの自律神経のバランスが崩れると体のリズムも崩れやすくなってきます。
そうすると夜の寝つきが悪くなったり昼間に眠くなったりと睡眠に影響が出やすくなると言われています。これが1つめの原因です。
②環境の変化
2つめは環境の変化です。
春のこの季節は卒業式や入学式、就職や移動などが多いシーズンになります。自分には特別変化が無くても、職場のメンバーが変わるなど環境の変化が訪れがちです。そうすると体が緊張しやすくなり、先ほど言った自律神経の交感神経が活発な時間が多くなり、夜になっても寝つきが悪くなったり睡眠の質が落ちたりしてしまいます。
特にこの睡眠の質が良くないのが問題で、自分ではしっかり眠ったつもりでいても眠れていないことや、思っているより眠りが浅かったりします。そうすると、結局疲れがしっかり取れず、次の日の日中にぼんやりしたり眠くなったりします。これが2つめの原因ですね。
③肝の弱り(東洋医学的な考察)
3つめは肝の弱りです。
東洋医学では【五臓の働き】というものがあります。五臓とは肝臓・心臓・脾臓・肺・腎臓の五つで五臓です。
体の中で、この五臓がきちんと働くことで気のめぐりや血流が保たれていて日々生活を営むことができるという考えなのですが、この中で春に症状が出やすいと言われているのが【肝】のツボなんですね。この肝が弱るとイライラしやすくなって寝付けなくなったり、寝ても眠い状態になると言われています。
これが3つめの原因ですね。
⒉春の睡眠のコツ
それでは、次に春の睡眠のコツです。
これは『少し遅めに寝て、少し早く起きる』このように寝るのが良いと思います。
人間は太陽のリズムに合わせて生活するのが良いといわれています。冬から春に向かっていくということは、日の出が早まり日の入りも遅くなっていきます。太陽の出ている時間が長くなっていきますね。なので、それに合わせた睡眠のリズムを作るのが良いと思います。
春の睡眠は冬に比べて少し遅めに寝て少し早く起きる。眠いのに睡眠時間を削るの?!と思われそうですが、体内時計を季節に合わせることで自律神経も整いやすくなります。
さて、この『少し』ってどのくらいなんだと聞かれそうですけども、大体30分前後で調整するのが私はいいんじゃないかなと思ってます。
⒊春におススメの食べ物
次は春の眠気におススメの食べ物をご紹介していきます。
先ほどお伝えしたように、春は肝の症状が出やすいんです。この肝の働きを助けて元気にしてくれる味が【酸味】と言われています。
特に春の時期に眠いのなら春に旬を迎える柑橘類が良いと思います。具体的には甘夏、デコポン、伊予柑などがおススメなので食べてみてください。
⒋寝ても寝ても眠い時におススメのツボ
最後になりましたが、春に寝ても寝ても眠い方に私がおススメするツボを2つ紹介します。①【失眠】(しつみん) ②【太衝】(たいしょう)の2つです。
①【失眠】は失った眠りを取り戻すと言われている眠りを改善させるツボです。
場所はかかとの裏の中央の少し凹んだところ。こちらが失眠になります。この失眠を温かいペットボトルで温めたり、私が良く使いますこちらの《あずきの力》などで温めるのが良いと思います。簡単なのでやってみてください。
②【太衝】は先ほど言った肝のツボになるので春の眠い時にはおススメしたいツボです。
場所は足の甲の親指と人差し指の交わるところからやや指先よりの凹み、そこが太衝です。ここを優しく押すか、お灸などができるととてもいいですね。ツボ押しのコツやお灸のやり方は、過去の動画やブログもありますので、そちらを参考にしてください。
↓↓動画はこちらから↓↓
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まとめ
⒈春の眠気の原因は⒊つ。
①寒暖差
②環境の変化
③肝の弱り
⒉春の睡眠のコツ
冬に比べて少し遅く寝て、少し早く起きる。30分前後で調整するのがいいです。
⒊おススメの食べ物
春の眠気にいいとされている味は酸味なので、食べ物は春に旬を迎える柑橘類。具体的には甘夏、デコポン、伊予柑などがおススメです。
⒋春に眠気におススメのツボ
かかとにある【失眠】と、足の甲にある【太衝】。
失眠はかかとの裏の中央の少し凹んだところ、太衝は足の甲の親指と人差し指の交差するところからやや指先よりのちょっとした凹み。ツボ押しもいいけど温めるとより効果が出ると思います。
本日は春の眠気について東洋医学的な考察も交えて説明していきました。
こんにちは。武蔵小杉鍼灸接骨院 院長の石丸です。
寒くなってくると毎年患者さんから「夜中にトイレに起きてしまい満足な睡眠がとれない」「夜のトイレの回数が増える」などの相談をいただきます。ですので、本日は【夜間頻尿】の原因、対処法としておすすめの食べ物と効果的なツボをご紹介していきます。
1.夜間頻尿とは?
西洋医学での夜間頻尿の定義は『夜中に排尿のために1回以上起きなければならない症状』と言われています。1回は大丈夫なのですが2回、3回と起きる場合は夜間頻尿と言われるのですね。夜間頻尿は加齢に伴い増加することがよく知られていて、年齢のせいだから仕方ないと諦めている方も多いです。しかし、夜中に睡眠を妨げられることで体調に影響も出てきてしまうので対策できるならしたいところですね。
2.夜間頻尿の原因
東洋医学での夜間頻尿の原因は《腎》の弱りと言われています。頻尿の話なので腎臓が関係してくるのは想像がつくと思いますが、東洋医学での《腎》は西洋医学の腎臓とは少し考え方が異なります。
Q.東洋医学での《腎》の弱りとは何なのでしょうか?
A.東洋医学では五臓の働きという考え方があります。五臓というのは肝臓、心臓、脾臓、肺、腎臓の5つで五臓と呼ばれていて、私たちの体の中では日々この肝・心・脾・肺・腎のツボがしっかりと働いてくれています。この肝・心・脾・肺・腎のツボが上手く働いていると体調も良くとても元気な状態でいられるのですが、どれか1つでも弱ったり元気がなく働きが落ちると体調が悪くなるという考え方です。
と言うことで、夜間頻尿は尿のトラブルなので《腎》のツボのトラブルが多いと考えます。ちなみに、腎は老化とも繋がりが深いツボですので東洋医学でもやはり加齢と関係があります。
それと同じ頻尿でも日中の頻尿の場合は別なツボになりますので、今回は夜間の頻尿の話とさせていただきます。
3.夜間頻尿の対処法
夜間頻尿の対処法としましては原因にもなっております《腎》を強くするということが目標となってきます。では《腎》を強くするにはどうしたらいいのでしょうか?
よく言われるのが黒い食べ物を食べることです。上記にあります五臓にはそれぞれ配当されている色があります。《腎》には黒が配当されていますので《腎》を強くするには黒い食べ物を積極的にとると《腎》の働きをサポートしてくれます。具体的は海藻類、黒ゴマ、黒豆、きくらげなどが黒い食べ物として挙げられています。
《腎》は生命力や老化などと深く関わる、人間が生きる上で超重要なツボになりますので日頃からこれらの食品は摂取しておきたいです。
そして、より効果的な食べ方はよく噛むことです。よく噛んで唾液を出すことが《腎》の働きをより一層よくしてくれます。《腎》が弱ると唾液も出にくくなるため、なるべく噛むことで唾液腺を刺激していただきたいです。
4.夜間頻尿のおススメのツボ
私が夜間頻尿の方へおススメするツボは2つあります。
1つ目は腰にある『腎兪』。2つ目お腹にある『水分』というツボです。
1)『腎兪』のツボの位置は、両手を腰に当てて腰を反らせる姿勢をとった時の親指が当たるところ、その辺りが『腎兪』になります(今回の動画のサムネにもあります)。『腎兪』はとてもいいツボで“腎を癒すツボ”として腎臓の症状ではとてもよく使われます。ですから、夜間頻尿にお困りの方はまず『腎兪』が良いと思います。
2)次はお腹にある『水分』というツボです。『水分』のツボの位置はお臍の中心(お臍の端から端の真ん中)から1寸真上に(胸の方へ)上がったところにあります。1寸は親指の横幅です。人によって幅は変わりますので、自分専用の1寸となります。お臍の中心に親指を横向きに当てて胸の方に上がったところが水分のツボとなります(大体お臍のすぐ上らへんです)。この『水分』は水の症状によく効くと言われてますので、夜間頻尿だけではなくむくみなどの水に関係する症状でお困りの方におススメできるツボです。
3)刺激の仕方ですが、『腎兪』も『水分』もお灸の温熱刺激が向いています。せんねん灸などのシール付きの台座灸や棒灸で温めると良いでしょう。
自宅でお灸が難しければカイロなどで温めてもいいですし、私はレンジで温めるあずきの力をよく使います。こういった温めるものを使って、火傷に注意しながら腎兪や水分を温めるだけでもいいと思います。
5.まとめ
夜間頻尿の原因は東洋医学では《腎》の弱りと考えます。
夜間頻尿の対処法としましては《腎》を強めることとなりますので黒い食べ物(具体的には海藻類、黒ゴマ、黒豆、きくらげなど)を意識的に食べていただきたいです。
夜間頻尿におすすめのツボは腰にある『腎兪』とお腹にある『水分』です。『腎兪』の場所は腰に手を当てた時に親指が当たるところで、『水分』の場所はお臍の真ん中から上に1寸上がったところで、1寸は親指の幅です。『腎兪』も『水分』も温めるのが向いているツボなのでお灸もしくはカイロなどで温めてみてください。
武蔵小杉鍼灸接骨院 院長の石丸です。
本日は【後鼻漏】(こうびろう)について解説していきます。
一般的にはあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、当院ではよく施術する症状の1つです。
マイナーな症状ではありますが、後鼻漏の症状と東洋医学的な原因、当院での施術の仕方、よく使うツボ、ご自宅でのケアについて解説していきます。
1.後鼻漏の症状
まず後鼻漏の症状ですが、鼻水が喉の奥に流れていく症状です。人によっては痰の塊が喉の奥の方に貼りついたような感じがすると訴える方もいらっしゃいます。この後鼻漏ですが鼻水が喉の奥へ流れていくので、それを口から外へ出すか飲み込むしか処理する方法がありません。ひどい方だと鼻から喉の奥に流れるということで夜眠れないことや、食事が食べにくいなど日常生活に支障をきたすこともあります。
2.後鼻漏の原因
1)西洋医学的な原因
後鼻漏の原因としてよく言われているのが風邪、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などがあります。他にも自律神経失調症で発症するとも言われています。
2)東洋医学的な原因
当院での後鼻漏の施術法ですが、東洋医学では東洋医学の理論【五臓の働き】(詳しくは別の機会に説明します)を重要視します。五臓とは《肝》《心》《脾》《肺》《腎》の5つで、体内での五臓の働きが大事です。
後鼻漏の場合は《肺》か《脾》のツボを使って施術することで改善していくケースが多いです。
まず、後鼻漏は“鼻”と書くだけあり、鼻にまつわる症状ですので呼吸器のツボ《肺》と関係が深いと考えます。《肺》のツボの機能が弱っていて後鼻漏になっている場合は呼吸が苦しい症状もあったり、《肺》は自律神経とも関係がありますので自律神経の乱れで後鼻漏になるパターン、それに加えて睡眠時に眠りが浅い症状もお持ちの方が多いように思います。
次に《脾》のパターンですが東洋医学で《脾》は胃腸の機能と関係が深いと考えられています。胃腸の機能が下がることで痰が出やすくなると考えられていますので(こちらも詳しくは別の機会に説明します)、食欲が落ちていたり、お腹を触ってみるとおへその周り(胃腸の機能の状態が出やすいところ)が特に冷えていることが多いです。睡眠にも症状が出ることがあり《脾》の場合は寝つきが悪くなります。
3.改善方法
1)当院のアプローチ
上記にもありますが、一言で【後鼻漏】と言っても《肺》か《脾》のどちらのパターンかによって施術方針が変わりますので、後鼻漏以外の症状からも、どちらからくる後鼻漏か体質を見極めます。そして全身にあるツボを使い《肺》や《脾》の機能を高めて施術していくのが当院のやり方になります。
2)自宅でのケア
食べ物
自宅でのケアとしてツボに合った食べ物がありますので、そういったものをよく食べるようにしてみてください。
例えば《肺》のタイプの後鼻漏の方は白い食べ物がいいと言われていて、白ごま、白菜、大根などを意識して食べるといいです。
《脾》のタイプは黄色い食べ物がいいとされていてかぼちゃ、じゃがいも、とうもろこしなどをよく噛んで食べてみてください。
ツボ
後鼻漏におすすめのツボの説明をします。私が後鼻漏の方によく使うツボは『上印堂』(かみいんどう)というツボです。上印堂の見つけ方ですが『印堂』という眉頭と眉頭の間にあるツボから指で真っ直ぐに上になぞり上げ押してみると、鼻の奥にツンと響くような痛いところがあるでしょうか。もしあれば、そこが『上印堂』です。上印堂はおでこの骨の溝上にあるので、溝を押して探してみてもいいと思います。(溝がど真ん中にない方もいらっしゃいます)
後鼻漏の症状がつらいときは上印堂を温めるのがおすすめです。ホットのペットボトルを上印堂に当ててもいいですし、電子レンジで温めるあずきのカイロも使いやすいと思います。上印堂の辺りは敏感ですので熱すぎず、少しぬるめの物で温めてください。
実際の施術では鍼を上印堂から印堂へ横刺というやり方で刺し、鼻の奥に響かせるように狙います。ご自宅では温めるのも効果的だと思いますので、後鼻漏でお悩みの方は上印堂を使ってみてください。
4.まとめ
後鼻漏の症状:鼻の奥に鼻水が垂れていく症状で喉の奥で痰のように固まってしまい貼りついたような感じがある。
西洋医学的な原因:風邪、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎で発症するのが一般的で自律神経失調症などでもおこることがある。
東洋医学的な原因:《肺》や《脾》のツボの機能の低下。
当院での施術:《肺》か《脾》かを見極め機能を上げるツボを使う。
ご自宅でのケア:《肺》のタイプであれば白い食べ物(白ごま、白菜、大根など)、《脾》のタイプであれば黄色い食べ物(かぼちゃ、じゃがいも、とうもろこしなど)を食べる。
おすすめのツボ:眉間の印堂から上へ上がったところにある『上印堂』をぬるめな温度の物で温める。
後鼻漏は比較的改善しやすい症状ですので、お悩みの方は是非お近くの東洋医学専門の鍼灸院へご相談してみてください。
こんにちは。
街を歩いているとよく見かける鍼灸院や鍼灸接骨院ですが、みんなそれぞれ考え方や理論があって施術していると思います。
よく見かけるのが中医学を掲げている鍼灸院やパルスと言って鍼を刺して電気を流す施術のところですね。鍼灸にはたくさんの種類がありますので、武蔵小杉鍼灸接骨院の施術の考え方についてご説明します。
日本の伝統的な経絡治療
当院では【経絡治療】(けいらくちりょう)という方法を用いて施術しています。鍼灸自体は中国から伝わってきたものですが、日本に伝わってきてから日本で育った方法です。
経絡はツボとツボを繋いでいる道のことで、その道の流れを重視しています。流れが悪いと不調が起きやすく、流れを悪くしている原因を考え取り除き再び流れを戻します。
経絡は血管でも神経でもなく解剖学的に物体として見つかっていませんので、経絡の流れを《気の流れ》と表現します。
気以外にも血・水といった体には必要不可欠な3つのバランスも考えていきます。
判断の仕方
経絡は見えないですが判断の仕方はきちんとあります。
①望診②聞診③問診④切診の4つの方法を組み合わせて判断していきます。
①望診(ぼうしん)
「望んで見る」と言われてまして視覚から得られる情報。
顔色、血色、歩き方、皮膚の状態、舌の状態など。
②聞診(ぶんしん)
音や匂いから分かる情報。
声色、呼吸の音、お腹の音など。
③問診(もんしん)
問いかけから得られる情報。
④切診(せっしん)
主に脈診と腹診のことで、直接触れて得られる情報。
これらの4つから総合的に判断していきます。
ツボの決め方
上記の方法で経絡の状態を考えますが、そこからツボを決めます。
ツボは体中に361こあり、5つのグループに分類されいて、まずはこの5つのグループのどれが調子を崩しているのかを考えていきます。5つのグループは下の図のようにバランスを取り合っています。
ですので、このバランスを戻すように考えていきます。
ツボへの刺激は元気を足し算したり、反対に余り過ぎている場合は引き算します。足し算引き算はツボの使い方でしたり鍼の使い方で調整します。
他にも、この体質の方にはこのツボでより体を休められるように、この症状の方にはこのツボを使うと即効性も期待できる、このタイプの症状はこのツボも使うともっと効果的などと計算しながら組み立てていきます。
鍼の刺激
鍼灸に初めていらっしゃる方で鍼の痛みが気になっている方も多いと思います。むしろ、それが気になって鍼灸という手段を除外している方もよく聞きます。
武蔵小杉鍼灸接骨院では刺さずに施術することもできるくらい弱い刺激が基本です。状況によっては刺す場合もありますが、ほとんどは刺しても1cm入らない程度です。
筋肉まで届かせることが目的であれば、長めな鍼を数cm刺しますがツボの刺激なのでそこまで深くは刺しません。
上の写真は普段使用している鍼と同じ太さのものですが、髪の毛くらいの細さです。少しちくっと感じるかもしれませんが、歯を食いしばるような耐えなきゃいけない痛みはありません。
効果のでかた
鍼灸って即効性があると思われがちですが、症状によります。昨日、今日痛めたような急性の症状であれば早めに症状も引くことが多いですが、長いお付き合いの症状は長くかかることが多いです。
また、施術を受けた日は眠気や怠さが出やすいこともあります。これは副交感神経といって休まる方へ体が傾くことで起こりますので一晩眠れば大体はおさまります。
もし、経絡治療を受けてみたい!!とお考えの方はぜひご連絡下さい。
こんにちは。本日は武蔵小杉鍼灸接骨院の鍼灸施術について書いていきます。
施術の方法
武蔵小杉鍼灸接骨院の鍼灸は【経絡治療】という方法で施術しています。
【経絡治療】は日本で育った日本の環境に合った方法です。
揉んだりほぐしたりは一切なく、鍼とお灸のみで施術します。
筋肉に刺すよりはツボに刺しますので、数ミリしか刺さないことも接触させるだけで全く刺さないことも珍しくありません。
お灸もゴマ粒くらい小さなものを『ちくっ』と感じるか感じないかの刺激です。
鍼灸の中では優しい刺激だと思います。
適応疾患
WHOでは鍼灸の適応疾患について記載があります。
神経疾患
神経痛、麻痺、痙攣、自律神経失調、神経症、心身症、脳卒中後遺症、頭暈、肩こり。
運動器疾患
関節炎、関節症、肩関節周囲炎(五十肩)、関節リウマチ、ぎっくり腰、頸筋強直、むち打ち症、捻挫、腱鞘炎、腰痛症、外傷後遺症。
循環器疾患
心悸亢進、高血圧、低血圧、動脈硬化症、動悸、息切れ。
消化器系
口内炎舌炎、歯痛、胃腸炎、胃アトニー、胃下垂、胃酸過多、胆石症、肝機能障害、肝炎、十二指腸潰瘍、下痢、便秘、痔疾患。
呼吸器疾患
風邪、風邪予防、咳嗽、鼻炎、偏桃炎、咽頭炎、気管支炎、気管支喘息。
泌尿器疾患
ネフローゼ、腎尿路結石、膀胱炎、尿道炎、前立腺肥大、陽萎(インポテンツ)遺精、性機能障害。
内分泌疾患
尿崩症、バセドウ病、糖尿病、脚気、痛風。
皮膚科疾患
皮膚炎、蕁麻疹、ヘルペス、おでき等。
産婦人科
不妊症、月経不順、生理痛、冷え症、更年期障害、妊娠悪阻(つわり)、胎位異常(逆子)、乳腺炎、乳汁分泌不全。
小児科
小児神経症(疳の虫、夜泣き症など)、小児喘息、虚弱体質。
眼科
仮性近視、眼精疲労、眼瞼縁炎(ただれ目)、麦粒腫(ものもらい)、結膜炎、弱視。
耳鼻咽喉科
耳鳴、難聴、メニエール病、鼻炎、中耳炎、鼻血、副鼻腔炎。
以上がWHOが定める鍼灸の適応疾患です。
上記以外でもお力になれる症状もたくさんありますので、一度ご相談いただけたら幸いです。
施術の流れ
武蔵小杉鍼灸接骨院は完全予約制です。ご予約の1枠は、その方だけのお時間です。スタッフも、そのお時間を無駄にせず施術に集中させていただきます。当日でも予約に空きがございましたらご予約可能ですのでお気軽にご連絡ください。
①ご来院
消毒やお手洗いを済ませていただき、初診時は問診票の記入をお願いしています。記入が終わりましたら施術室へご案内します。
②準備
個室の施術室には予めお着替えを用意していますので、着替えていただきます。
③カウンセリング
お着替えが終わりましたら記入していただいた問診票を基にお話を聞かせていただきます。
その時点での私共の東洋医学的な見解を説明させていただき施術に入ります。
④施術
施術中も東洋医学やツボについて説明をしますので、気になることがあればその都度ご質問ください。
⑤お会計
施術が終わりましたらお着替えしていただきお会計と次回のご予約をお伺いします。
武蔵小杉鍼灸接骨院のご予約はお電話、メール、ライン、web予約で受け付けております。web予約は24時間できますので、ご登録可能な方は是非ご利用ください。(初診時にお渡しする診察券にweb予約用のQRコードがありますので、初診の方はお電話かホームページのお問い合わせよりご連絡ください。)