サラサラとした大量の鼻水が喉の奥へ流れる後鼻漏の不快症状について、東洋医学で呼吸と水分調整を司る「肺(はい)」の弱り(肺虚)が原因であることを示し、乾燥・心配事・寝過ぎという3つの悪化要素とマスク着用などの予防策を解説する石丸院長

後鼻漏

【実録】サラサラした鼻水が喉に流れる!鍼灸師が教える後鼻漏悪化の3大原因

みなさん、こんにちは。 武蔵小杉鍼灸接骨院 院長の石丸です。 本日もブログをお読みいただきありがとうございます。

本日は、過去にも多くのご反響をいただいている後鼻漏(こうびろう)シリーズから「タイプ別:後鼻漏が悪化する原因3選」についてお話ししていきます。

後鼻漏とは、鼻水が前に垂れずに喉の奥へと慢性的に流れ落ちてしまう不快な状態のことです。喉の奥に流れてきて気持ち悪い、吐き出すことも飲み込むこともできず息が吸いづらいといったご相談をよく伺います。

実は、健常な方であっても日常的に1日1リットルから1.5リットルほどの鼻水が無意識のうちに作られ、喉の奥へと静かに流れています。では、後鼻漏の症状を強く「感じる人」と「感じない人」の差は一体どこにあるのでしょうか。

今回は、特にサラサラとした水っぽい鼻水が大量に流れてしまうメカニズムと、それを著しく悪化させてしまう3つの意外な原因について分かりやすく解説していきます。

サラサラ鼻水が止まらない理由は呼吸器「肺(はい)」の弱り

後鼻漏の症状を強く感じてしまう最大の理由は、単純に「鼻水の分泌量が異常に増えているから」です。

東洋医学では、この鼻水を過剰発生させてしまう大元の原因を、五臓の中の「肺(はい=呼吸器)」の機能低下(肺虚:はいきょ)と考えます。

東洋医学における肺は、単に酸素を取り込むだけでなく、呼吸の力(ポンプ作用)を使って体内の水分をすみずみまで均一に行き渡らせる「水分調整機能」を担っています。ガラス窓に息をハーッと吹きかけると水滴で曇るように、呼吸器はお水と非常に密接に繋がっているのです。

この肺のパワーが落ちてお水のコントロールが利かなくなると、処理しきれなかった大量のお水が「サラサラとした水っぽい鼻水」となって溢れ出し、喉の奥へと大渋滞を起こして流れていってしまいます。

肺の機能が落ちている肺虚(はいきょ)の方には、以下のような症状が多く見られます。 ・咳が出やすい、鼻炎がある ・息切れがしやすい、呼吸が浅く苦しい ・お肌(皮膚)が乾燥して弱い、風邪を引きやすい

それでは、この肺の機能をガクンと落とし、後鼻漏を自ら悪化させてしまう3つのNG要因を見ていきましょう。

嬌臓(きょうぞう)である「肺」を痛めつける3大悪化原因

東洋医学において、肺は別名「嬌臓(きょうぞう)」と呼ばれています。嬌とは「弱々しく華奢でデリケート」という意味を持ち、五臓の中で最も外気の影響を受けやすく、傷つきやすい繊細な臓器であることを示しています。

悪化原因1. お部屋や空気の「乾燥」 呼吸を通じて常に外気とダイレクトに接している肺は、冷えや乾燥といった環境の変化にとても弱いです。東洋医学のルールでは「肺は潤いを好み、乾燥(乾き)を非常に嫌う」と決められています。空気が乾燥すると粘膜がダメージを受けて肺の水分調整が狂い、鼻水が大量発生してしまいます。 ・対策の引き算・足し算:日頃からマスクを着用して冷たく乾燥した空気を直接吸わない工夫をしましょう。特に「濡れマスク」などを活用してお顔周りと喉の湿度を保ってあげるのが非常にお勧めです。

悪化原因2. 強い「心配事・悲しみ(憂い)」の感情 東洋医学では、人間の感情(喜・怒・思・憂・恐)がそれぞれの内臓に大きな影響を与えると考えます。そして「悲しみ」や「過度な心配事(憂い)」の感情は、ダイレクトに「肺」のエネルギーを消耗させて傷つける性質を持っています。ショックなことがあって悲しみに暮れたり、思い悩む状態が続くと、肺の機能が途端に低下して後鼻漏が悪化してしまいます。 ・対策の引き算・足し算:一人で深く悩み続けず、読書や好きな音楽を聴く、お外に出て軽い運動をするなど、ご自身に合った気分転換を取り入れてストレスと悲しみを外へ解き放ってあげましょう。

悪化原因3. 体に合った睡眠時間を超えた「寝過ぎ」 東洋医学には「五労(ごろう)」という有名な言葉があり、「何ごともやり過ぎると特定の臓器を傷める(過労になる)」という教えがあります。そして、肺の機能を直接傷めてしまうやり過ぎ行為こそが「横になり続けること・寝過ぎること(久臥:きゅうが)」なのです。 睡眠時間はショートスリーパー、ロングスリーパー、ミドルスリーパーとお一人おひとり適正な時間(約6〜8時間前後)がありますが、休日だからといってその適正時間を大幅に超えて10時間以上ゴロゴロと寝続けてしまうと、呼吸運動が停滞して肺の機能が落ちてしまいます。 ・対策の引き算・足し算:休日であっても平日の起床時間から大きくズレ込まないようにし、すっきりと起きて朝日を浴びる習慣を足し算しましょう。

まとめ

水っぽい後鼻漏を解消し、デリケートな「肺」を守るポイントは以下の通りです。 ・大量の水っぽい鼻水が喉に流れるのは、東洋医学で水分調整を司る「肺」が弱っているため ・肺は別名「嬌臓」と呼ばれ、非常にデリケートで環境や感情の影響を受けやすい ・乾燥にとても弱いため、日頃から「マスクや濡れマスク」を着用して喉をしっかり潤す ・悲しみや過度な「心配事(憂い)」は肺の気を減らすため、運動や趣味で発散させる ・適正時間を超えた「寝過ぎ(ゴロゴロ横になり続けること)」は肺の機能を低下させるため避ける

ご自身の生活環境やお気持ちの面を優しく調えてあげるだけで、傷つきやすい肺は元気を高め、喉の不快感はすっきりと引き算されていきます。

以前ご紹介した「後鼻漏が悪化するNGな生活習慣5選(お腹の冷えと水分摂取のお話)」や「後鼻漏解消におすすめのストレッチ(首の経絡を伸ばす方法)」、さらには「後鼻漏に本当におすすめの飲み物(赤なたまめ茶の選び方)」なども、お体全体の巡りを高めて粘膜を健康に保つために深く繋がっている大切なお話ですので、ぜひ合わせて参考にしてください。

武蔵小杉で長引く後鼻漏や水っぽい鼻水、慢性的な不調でお悩みの方へ

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