みなさん、こんにちは。 武蔵小杉鍼灸接骨院 院長の石丸です。 本日もブログをお読みいただきありがとうございます。
本日は、東洋医学のとても大切な検査法である「舌診(ぜっしん)」をベースに、「こんな下の人は水分の摂り過ぎに注意!」というテーマでお話ししていきます。
みなさんは、普段ご自身の舌をじっくりと鏡で気にされたことはありますでしょうか。 東洋医学では、舌は粘膜で覆われていて多くの血管が集まる場所であるため、血液の状態や体質、内臓の健康状態をリアルに映し出す鏡であると考えています。健康な方の舌は「薄いピンク色で、表面にうっすらと白い苔が乗っている」のが特徴です。
今回は、数ある舌の状態の中でも、舌の縁がギザギザ・凸凹と波打つように変形しているタイプについて、その原因と対処法を詳しく解説していきます。
舌の縁が凸凹になる「歯痕舌(しこんぜつ)」とは?
舌の縁がギザギザしていたり、ボコボコと歯の形がついたりしている状態を、東洋医学では歯痕舌(しこんぜつ)と呼びます。
これは一言でいうと、舌そのものがパンパンにむくんでしまっている状態です。 むくんで口の中で大きく膨らんだ状態が長く続くため、常に周りの歯にギューッと押し付けられる形になり、結果としてくっきりと歯型が残ってしまうのです。
この歯痕舌には、お体の状態によって大きく2つの原因に分かれます。
- ぼてっと大きく、歯型がくっきりついているタイプ お体の中に余分な水分が過剰に溜まりすぎている状態です。いわゆる水分の摂りすぎや、暴飲暴食などが原因で、お水が体内で大渋滞を起こしています。
- 舌自体はあまり大きくないが、ヨレヨレして歯型がついているタイプ お体のエネルギーそのものが不足している状態(気虚)と考えます。この場合は、水分だけでなく、元気を生み出す力が落ちているサインとなります。
歯痕舌を引き起こす2つの根本原因
お腹のむくみや舌の変形を招く大元は、以下の2つが深く関係しています。
・水分の摂りすぎ(水毒) 以前「水は1日2リットル必要か」というお話でもお伝えしたように、体質や体格に合わない量の水分を無理に摂りすぎると、処理しきれなくなった水がお体の中に溜まり、むくみとなって現れます。
・消化器系(胃腸)の弱り 東洋医学では、水分代謝をスムーズに巡らせる役割は、胃腸全般を司る「脾(ひ)」が担当しています。暴飲暴食などで胃腸に負担がかかり、その機能が落ちてしまうと、水分を正しく処理できなくなり、舌や体に水分がダブついて凸凹の歯型がつきやすくなります。
水分を外に出し、胃腸を元気にする対処法
体内に溜まった余分な水分を外へ逃がし、水分代謝のスイッチを入れてあげるためのセルフケアをご紹介します。
・適度な運動と入浴 お体に水分が停滞しているので、軽いウォーキングなどの運動をしたり、湯船にしっかり浸かる入浴を習慣にしましょう。血行を良くしてじんわりと汗をかくことで、余分な水分が外へと排出されやすくなります。
・冷たいものを避け、温かいものを摂る 食欲が出なかったり、お腹の調子が良くないと感じる方は、胃腸を冷やす冷たい飲食物をしっかりと引き算してください。お体を内側から温めてくれるスープや温かいお茶などを選ぶことが大切です。
・お腹を元気にする「黄色い食べ物」を食べる 東洋医学のルールでは、胃腸(脾)を助けてくれる食材の色は「黄色」と決められています。 トウモロコシ、かぼちゃ、サツマイモなど、自然な優しい甘みを持った黄色い食材を日頃の食卓に足し算してみてください。弱った胃腸の機能が徐々に底上げされ、水分の処理能力が高まっていきます。
水分を効率よく排出する特効ツボ「陰陵泉(いんりょうせん)」
舌がむくんでギザギザになっている方に、最もお勧めしたい足のツボが陰陵泉(いんりょうせん)です。
このツボは、胃腸の働きを専門に担当する「脾」のグループに所属しており、その中でも特に「お水の性質」を強く持っています。そのため、体内に溜まった余分な湿気や水分を、尿などとして外へすっきりと洗い流してくれる素晴らしい効果があります。
・陰陵泉の場所 足の「内側」にあります。
- すねの骨の内側にある、平らな骨のキワに指をあてます。
- その骨のキワをなぞるように、足首の方から膝に向かって指をスーッと上に滑らせていきます。
- 膝の近くまで行くと、骨が大きく曲がって大きく突き出るところのすぐ下で、指がガチッと止まる大きなくぼみがあります。 グッと押すとズーンと深く響くような痛みを感じる場所、ここが陰陵泉です。胃腸の調子を整え、足のむくみを取るのにも非常に重宝する万能ツボです。
・ケアの方法 指の腹で痛気持ちいい強さでじわーっと押してあげるツボ押しも良いですが、お体の中に水が溜まっている方はここが非常に冷えやすいため、特にお灸で温めてあげるのがベストです。過去にご紹介した「自宅での正しいお灸のやり方(指に貼ってから火をつける手順)」を参考に、心地よい温かさでケアしてあげてください。お水の巡りが良くなり、舌のむくみや体の重だるさが軽くなっていきます。
まとめ
舌のギザギザを解消し、お水の巡りを良くするためのポイントは以下の通りです。 ・舌の縁が凸凹になる「歯痕舌」は、お体や舌がむくんでいるサイン ・原因は、体質に合わない水分の摂りすぎや、暴飲暴食による胃腸(脾)の弱り ・冷たいものをしっかり控え、かぼちゃやサツマイモなどの「黄色い食材」でお腹を労わる ・適度な運動や入浴で汗を流し、足の内側にある「陰陵泉」のツボをお灸で温める
ご自身の舌の状態を毎日チェックすることは、お体の内側の通信簿を見るようなものです。ギザギザが現れたら「少しお水を控えめにしよう」「お腹を温めよう」と、日々の生活を優しく微調整してみてください。
以前ご紹介した「水は1日2リットル飲んだ方がいいのか(個別の適正水分の計算式)」や「正しい白湯の作り方・飲み方」、「生姜の温め成分を10倍にする方法(生姜白湯のレシピ)」などは、胃腸の機能を高めて水分代謝をスムーズに保つために深く繋がっている大切な養生法ですので、ぜひ合わせて参考にしてください。
武蔵小杉で慢性的なむくみやだるさ、胃腸の弱りにお悩みの方へ
「お水を飲むとすぐに体が重だるくなってむくんでしまう」「舌のギザギザがずっと消えず、胃腸の調子がすっきりしない」という方は、ぜひ一度当院へご相談ください。 当院の鍼灸施術では、表面的なむくみを取るだけでなく、水分代謝の大元である「脾(胃腸)」や「腎」の働きを全身のツボから根本的に引き上げます。お体の中に余分な水分(水毒)を溜め込まず、サラサラと健康的に巡る、軽やかで冷えにくいお体作りを全力でサポートいたします。
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