後鼻漏やお鼻の症状に効くおでこのツボについて、慢性的な「虚(弱り)」には温め、急性の「実(炎症)」には冷やすという東洋医学の陰陽・虚実理論に基づいた見極め方とセルフケアを解説する石丸院長

ツボ

【実録】後鼻漏の特効ツボ「上星(神庭・上明)」は温める?冷やす?鍼灸師が教える虚実・陰陽の見極め方

みなさん、こんにちは。 武蔵小杉鍼灸接骨院 院長の石丸です。 本日もブログをお読みいただきありがとうございます。

本日は、患者様や動画の視聴者様から質問をいただいた「後鼻漏に効くおでこのツボは、温めた方がいいのか?それとも冷やした方がいいのか?」という疑問についてお答えしていきます。

おでこの生え際周辺にあるツボ(上星や神庭など)は、鼻づまりや喉へ垂れる後鼻漏の改善によく使われます。 しかし、いざご自身でケアしようとした際、「お灸やホットパックで温めるべきなのか、それとも冷やした方が効くのか」と迷われる方が非常に多くいらっしゃいます。

今回は、東洋医学の根本理論である「虚実(きょじつ)」と「陰陽(いんよう)」の視点から、プロの鍼灸師としての結論と見極め方を詳しく解説していきます。

結論:ほとんどの場合は「温める」のが正解!

まず結論からお伝えすると、後鼻漏にお悩みの方の多くは温めた方が良い場合が圧倒的多数です。冷やした方が良いケースはごく稀(まれ)に限られます。

なぜ多くの方が温めるべきなのか、そしてどんな時に冷やすべきなのかを、東洋医学の「虚と実」「陰と陽」という2つの考え方から紐解いていきましょう。

理由1. 東洋医学の「虚(きょ)」と「実(じつ)」から見る違い

東洋医学には、お体の状態を「虚」と「実」に分類する診断基準があります。

・虚(きょ)= お体のエネルギーが弱っている状態 お腹(脾)や呼吸器(肺)の機能が低下し、水分代謝がうまく働かなくなっている状態を指します(脾虚・肺虚)。 虚の状態に対しては「温めてエネルギーを補う(補法)」のが基本原則です。 慢性的な後鼻漏のほとんどは、この「内臓の弱り(虚)」が引き金となっているため、おでこのツボを温めて巡りを促してあげるのが効果的です。

・実(じつ)= 体内に不要なもの(強い炎症や熱)が充満している状態 ウイルス感染や激しい熱感など、余分な邪気が暴れている状態を指します。実の状態に対しては、熱を外へ逃がす(冷ます)アプローチが必要になります。

理由2. 「陰(いん)」と「陽(よう)」から見る慢性と急性

続いて、症状の性質を「陰」と「陽」に分けて考えます。

・陰(いん)の病気= 慢性的な症状(温める) 自律神経の乱れ、慢性的な疲労、体質的な弱さなど、体の内側からじわじわと生じ、何ヶ月も長引く後鼻漏は「陰」の病態です。陰の症状には、温熱でじんわりと血行を促すケアが最も適しています。

・陽(よう)の病気= 急性的な症状(冷やす) 風邪をひいた直後や、細菌・ウイルスが侵入して急激に喉やお鼻の奥が赤く腫れ上がる「急性上咽頭炎」のような状態は「陽」の病態です。 外から強い熱と炎症が入ってきている「陽であり、かつ実」のケースに限り、ツボ周辺を少し冷やして炎症の熱を鎮めてあげるのが有効な選択肢となります。

迷った時のセルフケア判断ルール

東洋医学の専門用語が少し難しく感じられる場合は、以下のシンプルなルールで試してみてください。

ステップ1. まずはホットタオルや温灸などを使って、おでこのツボを「じんわり温めてみる」 ステップ2. 温めてみて鼻の通りが良くなったり、喉の痰が楽になったりしたら、そのまま温めるケアを継続する ステップ3. もし万が一、温めることでズキズキしたり熱っぽさが増したりする場合は、保冷剤などをタオルで包んで「軽く冷やしてみる」

ご自身のお体が「心地よい」「スッキリする」と感じる反応こそが、その時のお体に最も合っている正解のケアです。

まとめ

後鼻漏のツボを温めるか冷やすかの見極めポイントは以下の通りです。 ・慢性的な後鼻漏の多くは「温める」ことで症状が和らぐケースがほとんど ・エネルギー不足である「虚」や、長引く「陰(慢性)」の症状には温熱ケアが最適 ・風邪のひきはじめなど、急激に赤く腫れる「急性上咽頭炎(陽・実)」は冷やすのも有効 ・迷った時はまず「温め」から試し、お体が心地よく楽に感じる方を継続する

ご自身の症状のタイプを優しく観察し、適切な温冷ケアでお鼻と喉の通りをスムーズに整えてあげましょう。

以前ご紹介した「後鼻漏の鼻水・痰の絡みを撃退する特効ツボ(水突と天鼎の押し方)」や「後鼻漏が悪化するNGな生活習慣5選(お腹の冷えと水分の摂りすぎ)」、さらには「慢性上咽頭炎を和らげる熊笹茶の効能」なども、お鼻と喉の粘膜を健康に保つために深く繋がっている大切なお話ですので、ぜひ合わせて参考にしてください。

武蔵小杉で長引く後鼻漏や慢性的な鼻炎、喉の違和感でお悩みの方へ

「温めても冷やしても後鼻漏がスッキリ改善しない」「長年の鼻と喉のへばりつきを根本から治したい」という方は、ぜひ一度当院へご相談ください。 当院の鍼灸施術では、表面的な症状だけを見るのではなく、東洋医学の丁寧な見極めによって、お一人おひとりの後鼻漏の大元である「虚実・陰陽のバランス」や「内臓の弱り」「首肩の巡り」をしっかり把握します。痛みのない優しい針とお灸で全身の最適なツボへ的確にアプローチし、内臓の機能と水分代謝を根本から引き上げることで、不快なへばりつきのない、毎日をスッキリと爽快に過ごせるお体作りを全力でサポートいたします。

👉 後鼻漏・鼻炎・体質改善ケアの詳細はこちら https://musako-hari.com/price

鼻の奥と喉の境目の痛みや乾燥、後鼻漏を引き起こす慢性上咽頭炎を改善するために、手首にある肺の原穴「太淵(たいえん)」の温活とお熱を冷ます親指付け根のツボ「魚際(ぎょさい)」の指圧マッサージ法を解説する石丸院長【実録】鼻と喉の奥のヒリヒリ・後鼻漏を解消!鍼灸師が教える慢性上咽頭炎の特効ツボ(太淵・魚際)前のページ

【実録】自律神経を整えてぐっすり快眠!鍼灸師が教える特効ツボ(百会・中府)次のページ全身のだるさや不眠、イライラを引き起こす自律神経の乱れを整えるために、頭頂部にある万能ツボ「百会(ひゃくえ)」と鎖骨下の胸にある肺の募穴「中府(ちゅうふ)」の位置と10秒間の優しい指圧マッサージ法を解説する石丸院長

ピックアップ記事

  1. 【後鼻漏】保存版!後鼻漏の本当の原因は自律神経の乱れ。解消セルフケアを紹介します…
  2. 【痰】たったの《30秒》で喉に絡んだ痰をスムーズに出すツボを紹介します。
  3. 【9割の人が知らない】喉の痰のへばりつきを解消する意外な調味料とは?
  4. 【後鼻漏】1日3回試してみて!!喉に張り付く痰を取り除くツボを紹介します。
  5. 【頻尿】夜間、日中合わせて悩んでる方は1日10粒〇〇食べてください!!

関連記事

  1. 夜間にふくらはぎの筋肉が激しく引きつるこむら返りを予防・改善するために、ふくらはぎの中央にあるツボ「承筋(しょうきん)」と膝の外側にある「陽陵泉(ようりょうせん)」の位置とお灸(せんねん灸)を用いた温活ケア、足首を反らす緊急対処法を解説する石丸院長

    ツボ

    【実録】夜中の激痛・足のつりを予防!鍼灸師が教えるこむら返りの特効ツボ(承筋・陽陵泉)

    みなさん、こんにちは。 武蔵小杉鍼灸接骨院 院長の石丸です。 本日も…

  2. 鼻の炎症を抑える蓮根の成分を効率よく摂取するために、釈迦蓮根をお湯に溶かして飲む方法を解説する石丸院長

    後鼻漏

    【実録】止まらない鼻水がピタッと止まる!後鼻漏を解消する「釈迦蓮根」の力

    みなさん、こんにちは。 武蔵小杉鍼灸接骨院 院長の石丸です。 本日も…

  3. ツボ

    【ツボ】腎のツボ《太渓》正しいツボの探し方を3ステップで解説します。

    みなさん、こんにちは。神奈川県川崎市武蔵小杉駅で鍼灸接骨院を…

  4. 喉の奥に鼻水が張り付く後鼻漏を食事の時間帯から改善するために、東洋医学の「子午流注(しごるちゅう)」に基づき胃腸(脾・胃)の働きが最も盛んになる朝7時〜9時および9時〜11時の朝食(ブランチ)のタイミングを解説する石丸院長

    後鼻漏

    【実録】喉の奥に流れる鼻水を食べる時間で撃退!後鼻漏に効く朝食のタイミング

    みなさん、こんにちは。 武蔵小杉鍼灸接骨院 院長の石丸です。 本日も…

  5. 回転性めまいに効くツボ「信会」と「風池」を解説する武蔵小杉鍼灸接骨院の石丸院長

    ツボ

    【回転性めまい】天井がぐるぐる回る…原因と解消する2つのツボを鍼灸師が解説

    みなさん、こんにちは。 神奈川県川崎市武蔵小杉駅で鍼灸接骨院をやって…

  6. 胃液や消化物が逆流して胸焼けやみぞおちの痛みを引き起こす逆流性食道炎を改善するために、お腹のおへそから親指4本分上にあるツボ「中脘(ちゅうかん)」の位置とお灸(せんねん灸)を用いた1日3回の温活ケアを解説する石丸院長

    ツボ

    【実録】胸焼け・酸っぱい逆流を撃退!鍼灸師が教える逆流性食道炎の特効ツボ「中脘」

    みなさん、こんにちは。 武蔵小杉鍼灸接骨院 院長の石丸です。 本日も…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 冬場の乾燥や水仕事で生じる指先のつらいひび割れやあかぎれの痛みを改善するために、市販の台座灸を患部に直接据えて血流を促し痛みを和らげる手順を解説する石丸院長

    お灸

    【実録】手先のヒリヒリ・ズキズキ痛を撃退!鍼灸師が教える肌のひび割れ・あかぎれ解…
  2. 足先への血流を促すために、肝の経絡が通る足の親指を息を吐きながらゆっくりと回す冷え性対策の体操を実演する石丸院長

    冷え

    【実録】足先の冷えを撃退!鍼灸師が教える「肝」を整える指回し運動
  3. 副鼻腔炎

    【膿取り】副鼻腔炎/蓄膿症を解消!!鼻づまりスッキリのツボをご紹介します。
  4. 透明、黄色、緑色、赤色など、痰の色によって異なる体内の炎症や冷えの状態を解説する石丸院長

    痰

    【実録】痰(たん)の色でわかる体の異常!黄色や緑色は病気のサイン?
  5. 後鼻漏

    【後鼻漏】注意!!ネバネバした痰を悪化させる、避けるべき食べ物とは?
PAGE TOP