夜中に何度もトイレで起きてしまう夜間頻尿を解消するために、椅子に座ったままでふくらはぎのポンプ機能を高めるかかと上げ運動と、膀胱の下垂や尿のコントロール力を整える骨盤底筋の引き締めトレーニングを実演する石丸院長

頻尿

【実録】座ったまま夜間の尿意を解消!鍼灸師が教える2つの頻尿対策トレーニング

みなさん、こんにちは。 武蔵小杉鍼灸接骨院 院長の石丸です。 本日もブログをお読みいただきありがとうございます。

本日は、夜中に何度も尿意で目が覚めてしまう「夜間頻尿の方におすすめのトレーニング」をご紹介します。

前回のブログでは、お風呂の中でできるふくらはぎのツボマッサージをご紹介しましたが、今回はさらに手軽に、自宅のリビングはもちろん、外出先の電車やバスに乗っている間のちょっとした隙間時間でも座ったまま簡単にできる2つの筋力トレーニングを詳しく解説していきます。

忘れてはいけない夜間頻尿の原因と筋肉の関係

排尿のために夜間に2回、3回と起きなければならない状態は、睡眠の質を大きく低下させてしまいます。東洋医学ではこの尿トラブルを、生命力や泌尿器の大元である「神(じん=腎)」のエネルギー低下と考えます。

そして、この夜間頻尿を引き起こす物理的な原因には、2つの筋肉の衰えが深く関わっています。

  1. ふくらはぎの「筋肉ポンプ」の衰え 私たちは日中、立ち姿勢や座り姿勢で過ごすため、重力によって水分や血液がどうしても下半身へ溜まり、夕方に足がむくんでしまいます。通常はふくらはぎの筋肉がポンプとなって上へと戻してくれますが、加齢によってこのポンプが衰えると、お水が下に溜まったままになります。 この状態で夜にお布団で横になると、下に溜まっていた血液が一気に全身、そして腎臓へと巡ります。尿は血液を元にして作られるため、横になった瞬間に一気に尿が大量生産されてしまうのです。
  2. 膀胱を下から支える「骨盤底筋(こつばんていきん)」の衰え 骨盤底筋とは、骨盤の底にハンモックのように張り巡らされている筋肉の集まりで、内臓や子宮、膀胱を下からしっかりと支える役割を持っています。 しかし、加齢や運動不足でこの筋肉が緩んでしまうと、重力で内臓や子宮が下へと下がってきてしまい、一番下にある膀胱が上からギューッと押し潰される形になります。すると、お腹にほんの少し力がかかっただけで膀胱が圧迫され、我慢できずに何度もトイレに行きたくなってしまうのです。さらに、この筋肉は尿道を締めて排泄をコントロールする役割もあるため、衰えると尿漏れなどの原因にもなります。

この2つの原因を、座ったままの簡単な運動で同時に解決していきましょう。

トレーニング1. ふくらはぎの筋肉ポンプを高める「かかと上げ」

まずは、足に溜まった余分な水分を日中のうちにしっかり上へと戻し、夜間の尿量を減らすための運動です。

手順1. 椅子に浅めに腰掛け、背すじをまっすぐと上に伸ばします。椅子の背もたれには寄りかからないように注意してください。 手順2. 足の裏を床につけ、足首がちょうど膝の真下にくるようにします。ひざの角度が「90度」になるように意識してください。 手順3. ふくらはぎの筋肉が使われていることを頭の中でしっかり意識しながら、ゆっくりと両方のかかとを上へと上げていきます。ご自身の限界の高さまでしっかりと引き上げてください。 手順4. 上げきったら、今度はかかとをゆっくりと床へと下ろしていきます。

このゆっくりとした「上げる・下げる」の往復運動を、まずは「20回」繰り返します。これを1日に3セット行うのを目安にしてください。 もしこれでは物足りない、もっと効果を出したいという心の余裕がある方は、膝の上に水の入ったペットボトルなどを乗せて、少し重み(負荷)をかけて行うとさらに効果的です。

トレーニング2. 膀胱を元の位置へ支え直す「骨盤底筋の引き締め」

次に、下がってきた内臓を受け止め、膀胱への圧迫を減らして尿意を我慢する力を引き上げる運動です。

手順1. 今度は椅子に「深く」腰掛けます。太ももと背中が綺麗な直角(90度)になる姿勢を意識してください。 手順2. 両手は太ももの上にそっと置き、この時も椅子の背もたれにはもたれずに自力で座ります。 手順3. お顔は正面を向いたまま、おならをグッと我慢するようなイメージで、肛門の筋肉を内側へキュッと引き締めていきます。 女性であれば膣のまわりを、男性であれば陰経の根元を、頭の方向に向かってお腹の奥へズズッと引き上げるような感覚を持つと上手に行えます。 手順4. 筋肉をキュッと上へ締め込んだ状態のまま、頭の中でゆっくり5秒間数えてキープします(1、2、3、4、5)。 手順5. 5秒経ったら、一気にお体の力を完全に抜いて、5秒以上しっかりと筋肉を休ませてあげます。

この「5秒締めて、5秒緩める」という動作を、続けて「8回」繰り返します。この8回を1セットとして、まずは1日3回行うことから始めてみてください。 慣れてきたら、締める時間を10秒に伸ばしてみたり、セット数を増やしていくのがお勧めです。

どちらのトレーニングも、特別な道具や広いスペースはいりません。通勤中の電車やバスのシート、デスクワークの合間、テレビを見ている時など、日常のあらゆる場面で静かに行えます。

合わせて続けたい!お腹を元気にする食事と習慣

トレーニングの効果を内側からさらに後押しするために、以前ご紹介した以下の養生法も日頃から大切に積み重ねてみてください。

・食事では「黒い食べ物」で腎を応援する 東洋医学で泌尿器(腎)を元気にする食材の色は「黒色」です。ワカメや昆布、海苔などの海藻類、黒ゴマ、キクラゲ、黒豆などを日々の食事へ意識して足し算しましょう。

・移動の時は「なるべく階段を使う」 日常の習慣として、エレベーターやエスカレーターを少しだけ引き算し、階段を使って歩く機会を増やしてみてください。ご自身の体重を支えながら階段を上り下りすることは、ふくらはぎの筋肉を最も効率よく刺激し、天然の強力なポンプを育てる最高の日常トレーニングになります。

まとめ

座ったままで夜中の尿意を根本から引き算していくポイントは以下の通りです。 ・夜間頻尿の対策には、ふくらはぎの「筋ポンプ」と、膀胱を支える「骨盤底筋」の強化が必須 ・椅子に浅く座り、ひざを90度にしてふくらはぎを意識して行う「かかと上げ(1日20回×3セット)」 ・椅子に深く座り、肛門やお腹の奥を上へキュッと締め込む「骨盤底筋運動(5秒キープ×8回を1日3セット)」 ・どちらの運動も椅子さえあれば、電車やバス、オフィスの隙間時間で手軽に行える ・食事ではワカメや黒ゴマなどの「黒い食材」を摂り、移動時は積極的に階段を使って歩く

筋力や筋肉のポンプ機能は、1日や2日のトレーニングで劇的に変わるものではありません。しかし、毎日コツコツと「座ったらやる」をルーティンにして継続していくことで、お体は確実に内側から変わり、夜中のトイレの回数がスーッと減って朝まで熟睡できるようになります。焦らず楽しみながら続けてみてください。

以前ご紹介した「夜間頻尿の方におすすめの自宅でできるセルフケア(ふくらはぎのツボマッサージ編)」や「過活動膀胱のツボ(仙骨の温活方法)」、さらには「体温を上げる方法(下半身の筋肉の役割)」なども、お体全体の水分代謝を高めて泌尿器を健康に保つために深く繋がっている大切な養生法ですので、ぜひ合わせて参考にしてください。

武蔵小杉で夜間頻尿や慢性的な頻尿、尿のお悩みでお困りの方へ

「夜中に何度もトイレに起きるので寝不足になり、日中の仕事がツラくて仕方がない」「自分なりに運動やセルフケアを試しているけれど、尿の悩みがなかなか改善しない」という方は、ぜひ一度当院へご相談ください。 当院の鍼灸施術では、表面的な頻尿の症状を抑えるだけでなく、お一人おひとりの体質に合わせて、尿のコントロール力を司る「腎」や「膀胱」の働きを全身のツボから根本的に引き上げます。痛みのない優しい針とお灸で自律神経や内臓の強張りを解きほぐし、夜中に何度も起きることなく朝まで深くぐっすりと眠れる快適な毎日を全力でサポートいたします。

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