東洋医学

灸を据えるとは

お灸のイメージ

みなさんは、お灸をしたことがありますか?

『鍼の経験はあるが、お灸はしたことがない』と言われることが多いので、鍼よりも馴染みが薄いようです。

そもそも、お灸と聞くと・・・

灸を据える=怒られる、罰を受ける

そんなイメージを持っている方が結構います。

特に50代、60代の方に言われることが多かったですね。

今まででも、灸痕(きゅうこん)が背中に残っている患者さんがいました。

話を聞いてみると、本当に子供のころに悪いことをして、お灸を据えられたそうです。

正直、灸痕が残るくらいのお灸って、火傷なので・・・かなり堪えたと思います。

その方は90歳くらいでしたので、今の50代、60代の方々は、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんにそう言われながら育ってきたのかな?と感じました。

最近のお灸

最近はそんな過激なお灸はしません。

こちら、よく使わせていただく、いらすとやさんのお灸のイラストですが・・・

この、お姉さん眠っているようですね。

そうなんです!!

最近は寝てしまうほど心地いい温かさのお灸ばかりです。

できるならば私も誰かにお灸してもらいながら、寝落ちしたいものです。

子供ですら気持ちよくて、自らお灸して~と言う子もいます。

お灸はその人に合った、気持ちがいいと思うくらいの刺激が1番いいですね。

お灸の種類

お灸は大きく分けて2種類あります。

無痕灸(むこんきゅう)と有痕灸(ゆうこんきゅう)です。

漢字の通り、痕が残るものと残らないものの違いです。

無痕灸
知熱灸(ちねつきゅう)⇒皮膚の上に直接お灸を置いて施灸する。
            患者さんの気持ちが良いところで消火する。
温灸(おんきゅう)⇒温かさが伝わる程度にお灸を皮膚から離して施灸する。
隔物灸(かくぶつきゅう)⇒皮膚の上に物を置き、その上にお灸を乗せて施灸する。
             乗せるものは塩、味噌、ニンニクなどがあり挟む物で名称が変わる。
無痕灸
有痕灸
透熱灸(とうねつきゅう)⇒皮膚の上に直接お灸を置いて施灸し、消火せず焼き切る。
             お灸の大きさは糸のように細いものや米粒または米粒の半分程。
焦灼灸(しょうしゃくきゅう)⇒イボや魚の目など、組織を炭化させる目的で施灸する。
打膿灸(だのうきゅう)⇒皮膚の上に直接お灸を置いて施灸し、火傷をつくる。そこに膏薬を塗る。
基本的には無痕灸ばかりで、よほどの理由がない限り有痕灸はしません。
私の施術は知熱灸と温灸がメインです。
逆子の時だけは透熱灸(糸状灸)を使いますね。
1度、焦灼灸をイボに施灸してもらいましたが、本当に痛いです。
怖いし熱いので、私は自分ではできません。
でも、イボはちゃんと取れました!笑
皮膚科だと液体窒素で焼くので、似たようなものですね。
↑は棒灸という温灸の1つです。
手に持っている筒の中に、お灸が詰められていて、他のお灸よりも継続的な温かさを感じられます。
↑は生姜灸という隔物灸の1つです。
こんなマニアックなイラストがあることに驚きます。

お灸をしたところに痕がつく?

お灸を焼き切らなくても、施灸したところに黄色~茶色っぽく色が付くことがあります。

毎日、同じところに施灸し続けると少し濃くなっていきますが、これは火傷ではありません。

チネオール(シネオール)というお灸の原料のヨモギに含まれる、精油成分です。

口中清涼剤やせき止めにも配合される。炎症や痛みを和らげる作用があるとされる。また、白血病細胞を殺す作用を持つ、あるいは副鼻腔炎の治療に効果があると報告されている。

白血病細胞の話は、ちょっと分かりませんが、炎症を抑える作用は有名です。
私は妊娠を希望している患者さんには、自宅で施灸するようにお願いしています。
ですので、三陰交というツボにお灸の痕が有ると、真面目に施灸してくだっさてることが分かり嬉しくなります。
私もお灸をするメリットを知っていますので、時間を見つけてはお灸しています。

お灸のメリット

鍼灸師が自身に施灸することは、よくあります。

特に女性鍼灸師の間では、よく聞きます。

もちろん、ツボの効能や使い方を熟知しているから、やりやすいのもあるかもしれません。

お灸はツボが当たっていなくてもやり続けることで免疫力が上がります。俳句で有名な松尾芭蕉は足三里という胃のツボにお灸を据えながら旅していたと聞きます。胃腸を元気にすることで足の疲れも取りつつ感染症の予防も目的としていたようです。

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