【耳鳴り】そのままにしておくと生活に支障も?!症状別に原因と対処法を解説します。

みなさん、こんにちは。

神奈川県川崎市武蔵小杉駅で鍼灸接骨院をやっております、武蔵小杉駅で鍼灸接骨院 院長の石丸です。

本日もブログをご覧くださって、ありがとうございます。

今回は、耳鳴りについてのまとめの記事となっておりますので、耳鳴りでお悩みの方は是非気になる関連記事などもありましたら、そちらもお読みください。



耳鳴りについて

まずは、耳鳴りについて簡単に説明していきます。

耳鳴りとは、明らかに自分以外の音源が無いのに感じる、異常な音感覚のことです。

要は、自分の周りで何にも音がなっていないに、耳の中で音が聞こえる状態のことですね。

どんな音が聞こえることが多いかといいますと

《ゴー、ザー、ジー、ブーン》

といった低い音や、

《キーン、ピー》

のような高い金属音が聞こえる場合もあります。

この耳鳴りの症状ですが、人口の10%~15%の人にあるといわれ、結構多くの人が耳鳴りで悩まれているんですね。

人によっては軽度でほとんど気にならない場合もありますが、重度の場合は日常生活に支障をきたします。

耳鳴りが日常生活に支障をきたす

耳鳴りが長期間なり続けることで、心身にさまざまな影響がでる可能性があります。

  • 睡眠障害
    • 耳鳴りが気になり、眠りが浅くなったり、寝つきが悪くなったりします。
    • ひどい場合は、ほとんど眠れなくなることもあります。
  • 集中力の低下
    • 耳鳴りが気になって、仕事や勉強などに集中できなくなることがあります。
    • 耳鳴りの音が気になることで、注意力が散漫になることもあります。
  • 自律神経の乱れ
    • 耳鳴りによって、不安やストレスが強くなることで、自律神経が乱れることがあります。
    • 睡眠不足でも、自律神経は乱れる可能性があります。
  • 社会生活への影響
    • 耳鳴りが激しい場合、人との会話が聞こえにくくなり、コミュニケーションがとりにくくなります。
    • 騒音が多い場所に行きにくきなります。
    • 周囲の音に気づけず、外出が億劫になったりもします。

以上のように、耳鳴りが長く続いてしまうと、生活への影響も大きくなるため、早めの対処が大切です。

耳鳴りの原因

耳鳴りの原因は、コレといって1つに絞れることは少なく、ほとんどが複数の理由が重なってあらわれると考えられています。

聴覚器官の疾患など

内耳や中耳、外耳の疾患や感染症、耳垢や異物、外傷などが原因となることがあります。

聴覚器官以外の疾患

高血圧や糖尿病などの生活習慣病や、貧血、アレルギーなどの病気が原因となることもあります。

騒音やストレス、疲労

一時的な騒音による聴覚障害やストレス、疲労が原因となり耳鳴りがおこります。

生活環境の変化

引っ越しや新生活に伴う環境の変化、普段の食生活や睡眠不足、運動不足、喫煙や飲酒など、生活環境や生活習慣の変化が耳鳴りの原因となることもあります。

加齢

加齢に伴い、聴力の低下や血管の老化が進み、耳鳴りが起こります。

この中で特に多いといわれるのが、聴覚器官のうちの、内耳の血流が低下することが原因でおきる耳鳴りです。内耳を刺激して血流を高めることで、耳鳴りを改善する方法もありますので、気になる方はこちらをご覧ください。

関連記事【実践】耳鳴りの治し方!どこでもすぐにできる簡単セルフケアを紹介します!!

関連動画【実践】耳鳴りの治し方 セルフケアを紹介します

内耳が原因の耳鳴り以外として挙げられている、加齢やストレス、生活環境の変化などですが、共通することはやはり血流の低下です。

聴覚器官である外耳、内耳、中耳だけではなく、耳の周囲にもきちんと血流がめぐっていないと耳鳴りはおこりやすくなります。

簡単に耳周辺の血流をUPさせる方法もご紹介していますので、こちらもチェックしてみてください。

関連記事⇒【簡単】耳鳴りを解消するセルフケア!!耳をつまんでアレするだけ!!

関連動画⇒【簡単】耳鳴りを解消するセルフケア 3ステップ

耳鳴りの原因は一つではなく、複数の要因が絡み合っている場合があります。多くの場合、深刻な疾患よりも、心身の調子が悪かったり、苦手な気候で身体がストレスを受けていたり、何らかの原因で自律神経が乱れ血流が低下して起こる耳鳴りが多いです。

何か他の症状とともに耳鳴りがあらわれたり、明らかに急に悪化している場合は、早めに医師に相談することも大切です。

東洋医学的な耳鳴り

次に、東洋医学では耳鳴りについて、どのように考えているのかを説明していきます。

東洋医学では耳鳴りの原因は2つに絞られます。

《肺》の弱りと、《腎》の弱りです。

ここでいう肺と腎というのは、東洋医学独特な考え方でもあります【五臓の働き】という考え方に含まれる肺と腎になります。

五臓の働きの【五臓】とは肝、心、脾、肺、腎の五つで五臓です。

五臓は上の図のように、肝→心→脾→肺→腎→肝……の順番で、24時間常に気が循環しています。

腎の耳鳴り

腎の耳鳴りで1番多いのが、老化による耳鳴りです。東洋医学では『老化は腎の弱りから』と言われているのですが、これは腎の元気がなくなるために、人体は老化するという考え方です。

腎については、昔から耳と密接に関係するとされておりまして《腎は耳に開竅(かいきょう)する》という言葉もあります。これは《耳は腎の機能があらわれる窓》のような意味がありまして、腎の元気がなくなることで老化が進み、その結果、耳の機能が下がるということです。

今回の記事では、耳鳴りを取り上げておりますが、老化が進み耳が遠くなるのも、腎が弱ることで起きる耳の症状の1つになります。

腎の機能が下がった状態を東洋医学では腎虚(じんきょ)とよびます。腎虚の方に多い他の症状としましては、

  • 難聴
  • めまい
  • 物忘れ
  • 夜間の頻尿
  • 腰痛
  • むくみ
  • 高血圧

など、みなさんが老化現象と一言で片付けてしまうような症状がたくさんあります。

腎の弱りによって起こる耳鳴りは、低音の《ゴー、ザー、ジー、ブーン》のような音で、よくセミが鳴いていると表現されることが多いです。

この耳鳴りは、音の大小はあるようですが、とにかく常に鳴っているようです。ですので、誰かと会話をしたりするのが困難で、相手が見えない電話などは苦労するとよく言われます。

肺の耳鳴り

肺の耳鳴りは、身体の元気がなくなることでおこったり、ストレスを受けることであらわれたりします。

音の種類は《キーン、ピー》といった高音の耳鳴りで、鳴り続けることは少なく、気付いたら鳴っていたと言われることが多いですね。

東洋医学での肺は《気》と関係が深く、気が耳に行き届かないことが原因で起こる耳鳴りとされています。

肺が弱ることは東洋医学では肺虚(はいきょ)と呼びます。肺虚であらわれる耳鳴り以外の症状としては

  • 肩こり
  • 皮膚のコンディションが悪い
  • 鼻水
  • 落ち込み

などがあり、耳鳴りが出やすい体調の時は、その他の症状も一緒に出ていることもあります。

肺の耳鳴りは、何かに集中しているときは気にならないことが多いようで、集中力が欠けていたり、集中しなくてもいい場面、リラックスしたり寝る前などに気になるようです。

気を張らなくてもいい場面で出やすいということですね。

耳鳴りを悪化させる要因

ここからは、耳鳴りを悪化させる要因や、耳鳴りが出やすくなる要素を書いていきます。

東洋医学的な耳鳴りで記載したように、東洋医学では耳鳴りの原因を腎虚か肺虚と考えることが多いです。

ですので、耳鳴りを悪化させる要因や出やすくなる要素=腎虚や肺虚を引き起こす原因ということになります。

腎虚になる原因

  1. 冷え
  2. 不安(恐れる)
  3. 立ちっぱなし

⒈冷え

腎虚による耳鳴りが悪化する原因の1つ目は《冷え》です。五臓にはそれぞれ苦手な気象があり、それを【五悪】(ごあく)と呼びます。

腎は《寒さ》に弱いといわれています。ここでいう寒さは、気温や冷たい風などの大気の冷えというよりは、冷たいコンクリートの上に立って足から冷えるような状態や素足で床の上に立って冷えるなど、足元からの冷えのことや、冷たいものを食べて身体の中から冷えるなどの、何かを通して身体が冷えることを指しています。

東洋医学では、骨と腎の関係は深く、骨の丈夫さなども腎の元気に比例しますが、この伝わってきた冷えは足の裏から骨を伝って広がるため芯から冷えると感じたり、中の方が冷えるなどの表現になります。

このように深部に冷えが入ることで、腎はダメージを受けます。ですので、室内でも靴下やスリッパを履いて足元からの冷え対策をしていただいたり、冷たいものを食べるのを控えたりして身体の中からの冷えることを避けていただくのがいいと思います。

2.不安

腎虚による耳鳴りが悪化する原因の2つ目は《不安》です。

東洋医学には【五志】(ごし)といいまして、感情がそれぞれの臓器に影響を及ぼすと考えられています。

恐れや不安などの感情は、腎の機能にダメージを与えます。

なので、ビクビクすることがあったり不安なことが多い人は、腎の機能が落ちやすいです。

反対に、普段よりビクビクして心が落ち着かなかったり、不安感が強いときは、腎が弱っているサインにもなります。

そんなときには、気分転換やストレス発散して心を落ち着かせることをおすすめします。

3.立ちっぱなし

腎虚による耳鳴りが悪化する原因の3つ目は、長時間《立って》いることです。

東洋医学で【五労】(ごろう)よばれています、五臓それぞれが苦手な姿勢というものがあります。

これは「過ぎたるは及ばざるがごとし」と同じような意味で、特定の動きや姿勢をとりすぎることによって、その臓器が傷つきますよ!という考え方です。

腎が苦手な姿勢は『立』です。立つことというよりも、あまりにも長い時間立ちっぱなしでいると骨に負担がかかり、それが腎を弱らせてしまうと考えられています。

お仕事などで長時間立つことが多い方は、座ったりしゃがんだり歩いたりして、立ちっぱなしを回避できるといいと思います。

以上3つが、腎虚になるまたは、腎虚を悪化させ耳鳴りが出やすくなる原因となります。

肺虚になる原因

  1. 乾燥
  2. 喜ぶ
  3. 寝る

⒈乾燥

肺虚による耳鳴りが悪化する原因の1つ目は《乾燥》です。先ほども説明しました五悪では、肺は乾燥に弱いといわれています。

肺は皮膚や粘膜を潤す作用があるため、空気が乾燥して皮膚などの水分が奪われると、疲弊してしまいます。そうすることで、肺虚となり気がめぐらなくなるため、耳鳴りが出やすくなると考えています。

乾燥が厳しい季節は、加湿器などで空気を潤すことはもちろんのこと、マスクなどで粘膜自体の乾燥も防げるといいと思います。

⒉喜ぶ

肺虚による耳鳴りが悪化する原因の2つ目は《喜ぶ》です。喜ぶこと自体は、とても良いことなのですが、喜びすぎて浮かれることで五臓の心の働きが旺盛になります。そうすることで、肺は《剋される》(こくされる)ため(※心に肺が押さえつけられるような意味)結果肺虚になります。

嬉しいことがあることは素晴らしいことなのですが、それに流されて気が緩まないように注意したいところですね。

⒊寝る

肺虚による耳鳴りが悪化する原因の3つ目は《寝る》ことです。

五臓の苦手な姿勢や行動である五労では、肺は《臥》(が)が苦手な姿勢になります。臥とは横になって寝る姿勢のことです。

実際に、横になることで悪化する症状というものがありまして、喘息や咳、鼻水など、東洋医学で考えると肺の症状ばかりです。

横になることで症状が出たり悪化する場合は、一度起き上がってみたり、リクライニングするベッドや椅子のように上半身だけ角度をつけてあげるのもいいと思います。

寝ることで症状が出るような体調の時は、大抵は元気がない状態です。なので、横にならないでくださいとは言いませんが、眠れないくらい症状が出る場合は、少し起きてみることを意識してみてください。

耳鳴りを改善させる方法

低い音の腎の耳鳴り

セミの鳴き声が耳にまとわりついていると表現される、低音の耳鳴りにオススメなツボは、耳の裏にある【翳風】(えいふう)です。

翳風の「翳」は耳の形を例えた言葉で、耳の疾患に効果的なツボという意味です。

翳風の場所は、耳たぶの後ろにあります。耳たぶの後ろで顎の骨の付け根部分にくぼみがあります。そのくぼみを押しながら口を大きく開けたり閉じたりすると、下顎の骨が動いているのが分かると思います。そこが翳風です。

翳風を軽く、5秒間押します。この時、呼吸を止めないように注意してください。

翳風はあまり強く押しすぎると気分が悪くなることがありますので、あまり強く押すのは控えてください。

高い音の肺の耳鳴り

高音の金属音や聴力検査のような音が聞こえる耳鳴りにおススメのツボは【聴会】(ちょうえ)です。

『聴く』と『会う』で聴会というツボの名前になりますので、耳の機能を高めてくれるツボになります。また、会う=集まるということで、耳の気が集まるツボともいわれ、耳鳴りには効果的なツボとなります。

聴会の場所は、耳の前側にあります。耳の入り口、頬側の出っ張りを耳珠(じじゅ)と呼びますが、耳珠の斜め下辺りに、口を開いたときにできる凹みがあります。そこが聴会の場所になります。

聴会に指を当て、軽く5秒ほど押します。聴会も強く押すと気分が悪くなるため、軽い刺激で十分です。

その他の改善法

⒈ストレスを減らす

ストレスによる耳鳴りの割合は結構多いと思います。

まずは、できる限りストレスを減らすように心掛けます。ストレスをためないようにするのもいいのですが、知らず知らずに溜まってしまうのがストレスです。

ご自身が、ストレスを溜めていることに気づくことが大切です。そして、それを発散させる手段を見つけられるといいですね。

⒉睡眠をとる

寝不足でも耳鳴りはおこります。

なかなか睡眠の質が良くならない方は、夜間の睡眠だけではなく、昼食後に10分だけでも目をつぶる(眠れる方は短いお昼寝を)など、生活の中で支障にならない程度に目をつぶったり仮眠をとることを積み重ねていくのもいいと思います。

⒊よく噛んで食事をとる

ゆっくりよく噛んで食事をとることで、唾液がたくさん出ます。唾液がたくさん出ることは、腎の働きをよくすることにもつながるのと、胃腸の負担を減らすことでエネルギー(気)の節約にもなります。

食事の香り、味をしっかりと感じることで、気のめぐりがよくなります。

まとめ

耳鳴りは大きく分けて2種類ある。

1つ目は腎が原因の低音の耳鳴り。ゴー、ザー、ジー、ブーン、セミの鳴き声などと表現されることが多い。

2つ目は肺が原因の高温の耳鳴り。キーン、ピー、聴力検査の音、金属音などと表現されることが多い。

耳鳴りは長期間なり続けることで、心身に影響を及ぼす可能性がある。

  • 睡眠障害
  • 集中力の低下
  • 自律神経の乱れ
  • 社会生活への影響

など。

腎が原因の耳鳴りは、以下の状態で悪化する。

  1. 冷え
  2. 不安(恐れる)
  3. 立ちっぱなし

肺が原因の耳鳴りは、以下の状態で悪化する。

  1. 乾燥
  2. 喜ぶ
  3. 寝る

腎の耳鳴りには【翳風】、肺の耳鳴りのは【聴会】がおススメ。

本日は、耳鳴りについて解説していきました。

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