こんにちは。
武蔵小杉鍼灸接骨院の石丸です。
本日は鍼灸院でも多数の方が来られる【肩コリ】について東洋医学的な視点でご説明していきます。
最後まで読んでいただければ自分の肩こりのタイプと対処法、オススメのストレッチがわかるので、是非最後まで読んでください。
肩こりの原因
原因には諸説あるものの、確定的な診断方法や治療法はなく、腰痛などと並んで不明な点がとても多い疾患となっている。
長時間、首や背中が緊張するような姿勢をとり続けたり、猫背、前かがみなどの姿勢の悪さ、ショルダーバッグ、冷房などが原因とされる。それらが原因で頭や腕を支える僧帽筋やその周辺の筋肉(肩甲挙筋・上後鋸筋・菱形筋群・板状筋・脊柱起立筋)の持続的緊張によって筋肉が硬くなり、局所に循環障害が起こる。それによって酸素や栄養分が末端まで届かず、疲労物質が蓄積しこれが刺激となって肩こりを起こすと考えられている。
肩こりの原因は不確定な事が多く、さまざまな原因(日々の姿勢、冷え、気持ちの状態)で肩こりになっていると考えられます。
実際私が施術していても様々な肩こりに遭遇します。
なぜ肩こりに鍼灸治療が効果的なのか
私達伝統的な鍼灸治療では目には見えない「気」というものをとても重要視して考えます。「気」とは体の中に流れる目には見えないエネルギーみたいなもので、これの流れが悪いと体に様々な症状(肩こり等)が出ると考えます。この「気」を流してくれているのが、東洋医学でいう【五臓】になります。鍼灸治療とは主にこの【五臓】の状態をその人の体質や脈を診たり顔色等から判断して見極め、鍼とお灸で五臓の機能を高めて気を流す事を目的としています。
肩こりを東洋医学で考える。
東洋医学の考え方の一つに【五臓】の働きがあります。五臓とは【肝】【心】【脾】【肺】【腎】の五つからなり、それぞれに担当している働きがあり、東洋医学ではこの五臓のバランスをとても重要視して考えます。肩こりもこの五臓で分類して考える事ができます。次にこの【五臓】に分けてイラストで説明します。
五臓で分ける肩こりのイラスト
それぞれ
肝=右側の肩こり
心=肩甲骨周りの肩こり
脾=肩の上の部分
肺=左側の肩こり
腎=後頭部~背骨の際
に症状が出やすいと言われています。
肝の肩こり
肝は筋を担当しているので、筋の緊張や筋張った凝りが特徴です。目とも深く関わっているので、眼精疲労からくる肩こりが多いです。肝は頭痛とも関わっているので肩こりがひどくなると頭痛(特にこめかみの痛み)が出るタイプが多いです。
肝はストレスや怒りに弱く、ストレスが多い方によく出ます。
そんな肝のタイプにオススメのストレッチは
心の肩こり
心の肩こりは主に肩甲骨周りや肩甲骨の内側に症状が出やすいと言われています。パソコンの使い過ぎで「目がチカチカする」というような人が多いのも特徴です。
そんな心のタイプの人にオススメのストレッチはヨガの【猫の伸びのポーズ】です。
やり方
①まず四つん這いになります。
②両腕を大きく前に伸ばします。
③腕を伸ばしきったら、顎と胸を床につけます(お尻は高い位置をキープ)
④背中を伸ばしたまま5回ほどゆっくりと深呼吸。
脾の肩こり
脾の肩こりは肩の上部分のこりです。脾は湿度と深く関係しているので、雨の日の肩こりや低気圧の日に症状が出やすいと言われています。また、消化器とも関係しているので食べ過ぎや飲みすぎ、消化器の不調がある人に多いと言われています。
そんな脾のタイプの人にオススメのストレッチは首を横に伸ばすストレッチ
①左手で右のこめかみを包みます
②右肘を90度に曲げ、右手の甲を背中に当てます
③左手で頭を左に引いていきながら首~肩を伸ばしていきます(呼吸はゆっくりと)
④伸ばしたまま20秒ほどキープ
⑤反対も同じように伸ばす
肺の肩こり
肺の肩こりは主に左側の肩こりが多く、肩こりがひどくなると呼吸がしにくくなります。
原因は自律神経の乱れや空気の乾燥、精神的な悩みなどが原因と言われ、生活習慣の改善なども一緒にやっていきます。
肺のタイプの人にオススメのストレッチは【肝】のタイプと同じように
腎の肩こり
腎の肩こりは後頭部から背中にかけてこります。とても頑固な凝りが多く、「石のように固い」と表現されひどくなると首の動きも悪くなります。
腎の肩こりの原因は【冷え】で特に【冷えのぼせ】の人に多いと言われています。
おススメのストレッチは首の後ろを伸ばすストレッチ。
①頭を下に向けます。
②両手を後頭部に当てます
③ゆっくり呼吸をしながらぐーっと首の後ろから背中を伸ばしていきます。
④伸ばした状態で20秒ほどキープ(呼吸を忘れずに)
肩こりを改善するためのアドバイス
肩こりは肩の筋肉の循環障害でも悪化するので、定期的に運動する事が大切です。
時間が取れればランニングなどの全身運動を、どうしても時間が取れない時はストレッチなどをして筋肉を伸ばし、肩の筋肉の循環を上げるように心がけてください。
またパソコンの使いすぎは肝心肺腎に悪影響を与え、広範囲に肩の循環の妨げになると考えます。
パソコン作業が続くときは1時間に1回10分程の休憩を挟み、連続して作業しないようにこころがけましょう。
また規則正しい生活を心がけ睡眠をしっかりとり体をしっかりと休ませるのも大切です。
肩こりが辛くて仕方ないときは、東洋医学専門の鍼灸院、武蔵小杉鍼灸接骨院まで1度ご相談ください。