みなさん、こんにちは。
神奈川県川崎市武蔵小杉駅で鍼灸接骨院をやっております武蔵小杉鍼灸接骨院 院長の石丸です。
いつもブログをご覧くださって、ありがとうございます。
本日は【冷え性のタイプ別に、効率的に身体を温めるカイロの貼り方】について解説していきます。
最近、とても寒くなってきましたね。こういう時はカイロを貼って身体を温めたいと考える方も多いと思います。
冷え性と一口にいっても、さまざまな冷えのタイプがあります。タイプによって効率的に身体を温められるカイロを貼る位置が変わってきますので、今回はこちらをくわしく紹介していきますね。
身体が冷えると冷えによる不調がでてきます。例えば、むくみや耳鳴り、痩せにくくなるので肥満になりやすかったり、内臓の機能が下がるので胸やけや便秘、下痢、血流が悪くなるため肩こりや腰痛、だるさ、循環が悪くなるため免疫力の低下、それに伴う風邪などの感染症、女性でしたら生理痛や生理不順などの症状が起こりやすくなります。
昔の人は『冷えは万病の元』と言いました。
これは、冷えると免疫力が下がって、さまざまな病気が発症する危険性が高まるということですね。
今回のブログでは、貼るカイロを使って効率よく身体を温められる方法を、冷えのタイプ別にご紹介していきますので、普段から冷えで悩んでいる方や、急な気候の変化についていけず妙に寒く感じている方は是非最後まで読んでいってください。
カイロを貼る場所だけを知りたい方は、目次からすぐに読めますのでクリックしてください。
目次
冷え性のタイプ
まずは冷え性のタイプから、それぞれ紹介していきます。
冷え性のタイプは大きく分けて4パターンあります。
手足などが冷える四肢末端型、腰から下だけが冷える下半身型、表面は温かいのにお腹が冷えている内臓型、とにかく全身が冷える全身型、以上の4つのタイプになります。
四肢末端型
まずは、手足が冷える末端冷え性のタイプ。
末端冷え性の特徴は、文字通り手足や足先など末端が冷えるタイプです。体温はそれほど低くはなく、手先や足先が特に冷えるタイプです。
女性に多いタイプの冷え症ですね。
下半身型
次に、腰から下が冷える下半身冷えのタイプです。腰から下、表現としてはお尻から下が冷えを感じる方や太ももから下に冷えを感じるような方です。下半身は冷えるのに上半身は暑く感じられる《冷え・のぼせ》のようになっている方もいらっしゃいます。
デスクワークなどの長時間座る姿勢でいる方で、このタイプの冷えの方はよく見られます。
内臓型
3つ目は、内臓冷えのタイプ。別名《隠れ冷え》とも呼ばれているんですが、特徴は手や足、肌などの表面は温かいんですが、おへそ周りやみぞおち周りが冷えている方です。
体力のないやせ型の体型の方に多いと言われています。
全身型
4つ目の、全身冷えほタイプですね。身体の表面も冷たいし内側も冷たくなっているタイプです。このタイプの方は季節に関係なく、一年中冷えを感じている方が多いです。
身体を温める《基礎代謝》が低下していることが多いですね。
以上が冷えのタイプ4パターンになります。
体温は低くなく、手先や足先は冷たくなるタイプの【四肢末端型】
腰から下の下半身が特に冷えるタイプの【下半身型】
手や足、肌などの表面は温かいんですけど、おへそ周りやみぞおち周りが冷えているタイプの【内臓型】
身体の表面も冷たいし、内側も冷えているタイプの【全身型】
混合する場合もありますが、特に冷えが気になるところで考えていただいて大丈夫です。
ご自身に当てはまる冷えのタイプをしっかり理解することで、より効率よく身体を温めることができますので、ここでしっかり冷えのタイプを把握できるといいですね。
タイプ別の冷えの原因
ご自身の冷えのタイプが把握できたら、次はタイプ別に冷えの原因を解説していきます。
四肢末端型
まずは、四肢末端型のタイプからですね。
四肢末端型のタイプの原因は、血流が悪いことが原因になります。
自律神経の交感神経の働きが強く、手や足の血管が収縮して手足の血流が悪くなるため、末端の冷えを感じるようになります。
東洋医学には《瘀血》(おけつ)という言葉があり、これは血液の流れが悪く停滞した状態をあらわすのですが、瘀血体質の方も末端に血液が届きにくく末端冷え性になる方もいます。
下半身型
2つ目は下半身型のタイプですね。
下半身冷えのタイプは、長時間のデスクワークによって下半身、特に腰やお尻まわりが圧迫されることによって下半身の血流が悪くなって起こります。
また、姿勢の悪さが原因の時もあります。
内臓型
3つ目は内臓型のタイプ。
内臓冷えのタイプは、冷たい物を多く飲んだり食べたりすることが原因の1つになります。また、下着や服の締め付けが原因になることもあります。
東洋医学では、内臓冷えのタイプは《気》や《血》が不足している状態と考えますので、気を作り出す胃が冷えているのは良くない状態だと考えます。
全身型
4つ目の全身型のタイプ。
全身型のタイプは、加齢によっておこる基礎代謝の低下、筋肉量の低下、長年の冷えの蓄積により体内で熱を作り出せなくなっていること。これらが全身冷えの原因になります。
身体を温めるエネルギーが不足している状態を東洋医学では《陽虚》(ようきょ)といいます。
【四肢末端型】血管が収縮して血流が悪くなることで起きる、東洋医学では瘀血が原因でおこる
【下半身型】座っている姿勢による、下半身の圧迫で血流が悪くなる
【内臓型】冷たい食べ物・飲み物、服の締め付け、胃の機能の低下と関係する
【全身型】加齢によっておこる基礎代謝の低下、身体を温める力が落ちていること(陽虚)が原因
以上が冷えのタイプ別の原因になります。
原因が違うので、当然温める場所によって効果も変わってきます。
効率よく身体を温めるカイロの場所
ここからは、冷えのタイプ別にカイロを貼ると効果的な場所の紹介をしていきます。
まずはご自身の冷えのタイプと原因をしっかり把握していただき、効率よく冷えが改善する自分に合った場所を見つけてください。
四肢末端型
まずは四肢末端型のタイプからです。
血流が悪いことが原因なので、血流を良くするツボを使うといいですね。
末端の血流改善に効果のあるツボは足にある【三陰交】(さんいんこう)です。このツボは、過去のブログでも紹介していますが、末端の冷えで特に足先の冷えの解消にとても効果的です。
関連動画⇒【三陰交】ツボの正しい探し方。手順は3つ!実際にやりながら説明します!
三陰交は、後脛骨動脈(こうけいこつどうみゃく)といって、血液が足先まで流れる動脈が通っていますので、足先まで効率よく温めることができます。また、流れの悪い血液、瘀血の解消にもよく使われるツボなので、足先の冷えの解消にぴったりなツボになります。そんな、末端冷え性の方におススメな三陰交のツボの位置は、足の内側で、内くるぶしの上へ親指三本分上がったところ、骨の際になります。
それでは実際に三陰交を探してみます。
まずは右足でやっていきます。足の内側ですね。内くるぶしを見つけてください。
内くるぶしを見つけたら、そこから親指3本分上へあがります。
親指1本分はこの幅ですね。
1本、2本、3本…このあたりですね。
そこにカイロを貼って温めます。
以上が、末端冷え性の方におススメのツボ《三陰交》になります。
三陰交なので、親指3本分って覚えてください。
関連動画⇒【足先の冷え】足の血行改善!足先の冷えを改善するカイロの貼る場所を紹介します
関連記事⇒【冷え】足先の血行改善!カイロを貼るだけで足先ぽかぽかなポイントを紹介します
下半身型
次に下半身型のタイプですね。
これはデスクワークなどの座っている姿勢により、腰周りが圧迫され下半身の血流が悪くなっていますので、足の血流を良くします。
このタイプの冷えの方は、ふくらはぎを温めるのがポイントです。
ふくらはぎは、足の血をめぐらすために重要なポンプがあります。
ふくらはぎを温めることによって、足全体の血流が良くなります。
ですので、下半身の冷えが強い方は、ふくらはぎを温めることで血流を良くすることができます。
温める場所もポイントがありますので、一緒にやっていきましょう。
まずは、椅子に深く座ります。
次に足を組みます。足を組んだ時に、上に来る方のふくらはぎを下になる方の膝に当てます。(例えば、右足が上に来るように組んだら、左の膝に右のふくらはぎを当てます)
この、ふくらはぎが反対の膝に当たっている状態で、上の足を上下左右に動かしてふくらはぎを反対の膝に擦りながら動かします。
やってみると痛気持ちいい場所があると思います。そこは筋肉が凝っている場所なので、そこにカイロを当てて温めます。
反対のふくらはぎも同じようにやっていきます。痛気持ちいい場所が見つかったら、そこにカイロを当てていきます。
カイロがない場合は、ふくらはぎの筋肉を使うだけでも効果があります。
つま先立ちをして、ゆっくりとかかとを床につける動きを15回やってみてください。単純な動きですが、結構ふくらはぎの筋肉を使うので、下半身の血流が良くなります。
下半身の冷えが気になったときは、ぜひやってみてください。
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内臓型
3つめ、内臓型のタイプ。
このタイプは、冷たい飲食物の摂取によりお腹が中から冷えていることが原因になりますので、お腹を温めるのがいいですね。
お腹の中でも、温めるのに向いている場所がありまして、おへそとみぞおちの間を温めることです。
この、おへそとみぞおちの間は《上腹壁動脈》(じょうふくへきどうみゃく)が通っていますので、効率よく内臓を温めることができるんですね。
また、この場所には【中脘】(ちゅうかん)というツボがありまして、胃の機能を上げる効果が期待できます。
冷たい物を摂りすぎて内臓が冷えてしまった時は、この中脘を温めると内臓も温めることができると思います。
それでは実際に中脘の場所を探していきます。
まずは、おへその位置を確認します。次にみぞおちの位置を探します。
おへそとみぞおちの間、このあたりですね。
そこをカイロで温めるのが、内臓が冷えている方におススメです。
以上が中脘のツボの場所になります。
中脘を温める以外にも、下着などの衣類の締め付けに気を付けていただいたり、内臓から身体を温める白湯を飲む習慣を取り入れていただくと、より一層効果的だと思います。
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白湯
白湯の効果は胃腸の運動の活性化、それに伴う冷えの改善が期待できます。
白湯の正しい作り方は
- やかんに水を入れ沸騰するまで強火で沸かす
- 沸騰したらやかんの蓋を取り、大きな泡が出るくらいの火力に調整し、その火力で3~10分火にかける
- 3~10分経ったら火を止め自然に50℃まで冷ます
白湯を飲むのに最適な時間は朝です。コップ一杯(大体200㎖)くらいの量を10分くらいかけてゆっくり飲むのがおススメです。
動画⇒【白湯】の正しい作り方。手順は3つ!白湯の飲み方も併せてご紹介します。
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全身型
最後に全身型のタイプですね。
こちらは加齢による基礎代謝の低下で身体を温める力が落ちてしまっておこると考えられていて、これは東洋医学では陽虚と呼びます。
このタイプの方は、身体を温める《陽の気》が不足していますので、陽の気を補充するツボを温めることが効果的です。陽の気を補充するのにおすすめのツボは、おへその下にある【関元】(かんげん)というツボです。
関元のツボの効果は《壮陽》(そうよう)といって、陽気を補充する効果があります。
そんな陽の気を補充する関元のツボの場所は、おへその真ん中より親指3本分下へ行ったところです。
実際にやっていきます。
まずは、おへその位置を確認します。そして、おへその真ん中から下へ親指3本分下へ行きます。
親指1本分は、これですね。
ここが関元のツボの場所になりますね。
関元を見つけたら、カイロを使って温めていきます。
以上が、陽の気を補充するツボ【関元】の場所になります。
全身が冷える方は、関元を温めて陽の気を補充することが全身を温めるのに効果的だと思います。
また、陽の気を補ってくれる食べ物もありまして、エビ、鮭、味噌、ニンジンなどがそれにあたります。普段から意識して食べていただくと、より身体が温まりますのでオススメですね。
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ご自身の冷えのタイプをしっかりと把握することで、効率よく身体を温められますので是非試してみてください。
注意事項がありまして、カイロは長時間使い続けたり、直接皮膚に当てたりして使用すると、低温やけどになる可能性がありますので注意して温めてください。カイロを貼ったまま寝るのも危険なので絶対にやめてください。
まとめ
まとめますと、まず冷えには4つのタイプがある。
四肢末端型、下半身型、内臓型、全身型
【四肢末端型】
体温は低くなく、手先や足先は冷たくなるタイプ。
血管が収縮して血流が悪くなることで起きる、東洋医学では瘀血が原因でおこる。
末端の血流改善に効果のあるツボは足にある三陰交。
【下半身型】
腰から下の下半身が特に冷えるタイプ。
座っている姿勢による、下半身の圧迫で血流が悪くなる。
下半身の冷えが強い方は、ふくらはぎを温めることで血流を良くすることができる。
【内臓型】
手や足、肌などの表面は温かいんですけど、おへそ周りやみぞおち周りが冷えているタイプ。
冷たい食べ物・飲み物、服の締め付け、胃の機能の低下と関係する。
おへそとみぞおちの間を通ている上腹壁動脈を温めることで、効率よく内臓を温めることができる。
【全身型】
身体の表面も冷たいし、内側も冷えているタイプ。
加齢によっておこる基礎代謝の低下、身体を温める力が落ちていること(陽虚)が原因。
陽の気を上げてくれるツボ関元を温めることで、全身を温めることができる。
本日は4つの冷えのタイプ対して、効果的に身体を温められるカイロを貼る場所を解説していきました。