「水は1日2リットル飲んだ方がいい」という言葉をよく耳にしませんか? 実際に当院でも、患者様からこの質問をよくいただきます。
今回は、鍼灸師の視点から、本当に1日2リットルの水を飲むべきなのか、その理由や注意点について解説していきます。
結論:基本的には1日2リットルの水を飲む必要はありません
結論から言うと、必ずしも1日2リットルの水を飲む必要はありません。
なぜなら、年齢や体格、活動量、食事内容によって、必要な水分量は異なるからです。
水をたくさん飲むべきと言われる理由
では、なぜ「水をたくさん飲むべき」と言われるのでしょうか?
その主な理由は、体内の老廃物を排出するため、いわゆる「デトックス効果」のためです。
人間の体は、尿や便、汗、呼吸などによって、1日に約2.5リットルの水分を排出しています。 このため、失われた水分を補給するために、1日2リットル程度の水分摂取が推奨されているのです。
1日2リットルの水を無理に飲む必要がない理由
しかし、食事からも水分を摂取していること、体内で水分が作られていること、年齢や活動量によって必要な水分量が異なることから、1日2リットルの水を無理に飲む必要はありません。
1. 食事からも水分を摂取している
私たちは、食事からも水分を摂取しています。 例えば、野菜や果物、汁物などは多くの水分を含んでいます。 食事から摂取できる水分量は、約1リットルから1.6リットルと言われています。
2. 体内でも水分が作られている
人間の体は、代謝によって水分を作り出すことができます。 その量は、1日あたり約300mlと言われています。
3. 年齢や活動量によって必要な水分量が異なる
必要な水分量は、年齢や活動量によって異なります。 例えば、若い人や活動量が多い人は、多くの水分を必要としますが、高齢者や活動量が少ない人は、そこまで多くの水分を必要としません。
自分に必要な水分量を知るには?
自分に必要な水分量は、以下の計算式で簡単に計算できます。
1日に必要な水分量 = 体重 × 年齢別必要量
年齢別必要量は、以下の通りです。
- 25歳から55歳:35ml
- 55歳から65歳:30ml
- 65歳以上:25ml
例えば、体重60kgで40歳の人は、
60kg × 35ml = 2100ml
となり、1日に必要な水分量は約2.1リットルとなります。
ただし、これはあくまで目安です。 食事から摂取する水分量や、活動量などを考慮して、調整するようにしましょう。
水を飲むおすすめのタイミング
水を飲むおすすめのタイミングは、朝起きた時と入浴後です。
- 朝起きた時: 寝ている間は水分を摂取できないため、体が脱水状態になっています。 また、寝ている間にも汗をかいているため、朝起きた時はまず水分補給をしましょう。
- 入浴後: 入浴中は多くの汗をかくため、入浴後も水分補給をしましょう。
まとめ
水は、私たちの健康にとって欠かせないものです。 しかし、「1日2リットル」という数字に縛られる必要はありません。
自分の体格や年齢、活動量、食事内容に合わせて、適切な量の水分を摂取するようにしましょう。
もし、水分摂取について気になることや不安なことがあれば、お気軽に当院にご相談ください。
武蔵小杉鍼灸接骨院では、皆様の健康をサポートさせていただきます。
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